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【大引け概況】



18日の日経平均株価は大幅に続落し、終値は前日比971円34銭安の4万0126円35銭だった。

 
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リスク回避ムードが強まり、日経平均株価は大きく下値を試す展開となった。前日の米国株市場ではNYダウが6日続伸し、連日で最高値を更新したが、半導体セクターへの売り圧力が強く、ナスダック総合株価指数は急反落、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は6.8%安と暴落した。バイデン米政権による半導体対中規制強化の思惑や、トランプ前大統領の台湾有事に対する後ろ向き発言が嫌気されている。これを受けて、きょうの東京株式市場も大きく売り優勢に傾き、特に半導体関連主力株の下げが顕著だった。外国為替市場では日米金利差縮小思惑から、一時1ドル=155円台まで急速にドル安・円高が進んだことも、ハイテクや自動車など輸出セクター中心に買い手控え感を助長した。
 
米ブルームバーグ通信が17日、「米国が対中半導体規制でさらに厳しいルールを検討していると同盟国に伝えた」と報じた。同通信が別のインタビューで、トランプ前米大統領が「台湾は米国に防衛費を支払うべきだ」と述べたとも伝わり、半導体業界全体の先行き不安が強まった。同日の米株式市場でフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が大幅安となった流れを引き継ぎ、東京株式市場でも東京エレクトロンが急落するなど半導体関連株は全面安となった。
 
18日の東京外国為替市場で円相場が一時1ドル=155円台前半と、およそ1カ月ぶりの円高水準をつけたことも重荷となった。国内外の要人から円安やドル高の是正を求める発言が伝わったことが円買いに弾みをつけた。輸出企業の利益上積みへの期待感が後退し、トヨタなど自動車株などに売りが膨らんだ。
 
市場関係者は「近年、日本の半導体関連株は対中比率が高まっていた。対中規制が現実化すれば業績の下押し要因になる可能性は高く、多くの投資家が売りに動いたようだ」とみていた。
日経平均株価は25日線が位置する4万円近辺に接近しており、調整一巡感からのリバウンドは意識されやすいところではある。そのため、米国市場でハイテク株への売りが落ち着くようだと、短期的なリバウンドを狙った動きは意識されそうだ。ただし、明日は週末要因もあってオーバーウイークのポジションを取る動きは期待しづらいところである。しばらくはローテーションの動きを見極めながらの押し目狙いのスタンスに向かわせよう。
 
 


東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反落し、終値は46.58ポイント(1.60%)安の2868.63だった。JPXプライム150指数も3営業日ぶりに反落し、25.14ポイント(1.95%)安の1265.61で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆6658億円、売買高は17億6450万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1136。値上がりは467、横ばいは43だった。
 
業種別株価指数(33業種)は精密機器、機械、輸送用機器などが下落。上昇は食料品、電気・ガス業、小売業など。
 
個別では、売買代金首位の東京エレクトロン、2位のディスコ、3位のレーザーテックと半導体主力株が揃って大幅安となった。アドバンテスト、ソフトバンクグループ(SBG)が大きく下値を切り下げ、トヨタ自動車、ホンダなど自動車株も安い。川崎重工業が大きく利食われ、HOYA、ソニーグループも値を下げた。ヤマシンフィルタ、恵和が急落、A&Dホロンホールディングス、ヨシムラ・フード・ホールディングスなども大幅安。古野電気も下落した。
 
半面、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクが底堅さを発揮。北海道電力が買い優勢。KDDIもしっかり。ニトリホールディングスが買いを集めた。アンビスホールディングス、タキロンシーアイが大幅高、キッコーマン、アサヒ、サイゼリヤ、ニチレイ、山崎製パンなど水産・食品株に値を飛ばすものが目立った。