朝方は、26日の欧州株式・NYダウの上昇や円高・ドル安一服を支えに買いが先行した。
前日に大幅安となったソフトバンクやファナックなど主力の値がさ株に買い戻しが入り、相場を押し上げた。
その後、円下げ渋りとともに中国・上海総合指数安が重しとなり、一時2万2593円20銭(前日比6円33銭高)まで上げ幅を縮小する場面があった。
一巡後は、持ち直しの動きを強め、大引けにかけて一段高となった。
日銀が午後2時に指定する利回りで無制限に国債を買い入れる「指し値オペ」を通知し、円相場が再び弱含んだこともあり、支えとして意識された。
1〜6月期純利益が過去最高となった花王が上昇するなど、好業績銘柄への買いも目立った。来週から発表が本格化する電子部品関連株も物色された。
ただ、日銀が金融緩和策を修正するとの観測が浮上しているなか、30〜31日の金融政策決定会合の結果を見極めたいとして積極的な買いは手控えられた。日経平均は横ばい圏まで伸び悩む場面があった。
JPX日経インデックス400は4日続伸した。終値は前日比85.16ポイント高の1万5694.70だった。東証株価指数(TOPIX)も4日続伸し、9.98ポイント高の1775.76で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1679億円。売買高は13億8133万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1398と、全体の6割超を占めた。値下がりは623、変わらずは80銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)では、化学、鉱業、ゴム製品の上昇が目立った。下落は、証券・商品先物取引業、繊維製品、建設業など。
個別では、ソフトバンクグループが堅調、エーザイも下げ止まる動きをみせた。トヨタ自動車、任天堂もしっかり。コマツ、信越化学工業なども買いが優勢だった。日通など陸運株の上げも目立った。ネットワンシステムズが値上がり率トップに買われたほか、システナも活況高。岡部、メディアドゥホールディングスなども大幅高となった。
半面、2018年4〜6月期決算で減益となった日産自や野村は売りが優勢だった。日産化やダイキン、スズキが安い。サイバーエージェント、武田薬品工業も売りに押された。LIFULLが急落、安藤ハザマも大幅安となった。インソース、日本ガス、MARUWAが大きく値を下げたほか、Gunosy、千趣会なども下値を探った。
東証2部株価指数は前日比24.90ポイント安の7412.31ポイントと4日ぶり反落した。
出来高8130万株。値上がり銘柄数は209、値下がり銘柄数は225となった。
個別では、ダイナパック、トリニティ工業、岡野バルブ製造、日本アビオニクス、三京化成など6銘柄が年初来安値を更新。ファステップス、ダイトーケミックス、ネポン、リミックスポイント、クロスキャットが売られた。
一方、アーバンライフがストップ高。日本電通、テクノ菱和、エスティック、イワキ、ヒガシトゥエンティワンなど6銘柄は年初来高値を更新。サイオス、三社電機製作所、TONE、東京自働機械製作所、東京ラヂエーター製造が買われた。