NYダウは251ドル安だった。ハイテク株などの下落が響いた。しかし、今日の東京株式市場は上昇してスタートした。日経平均株価は前日に668円安と大幅下落しており、今月4日につけた安値(3万487円)にも接近していた。こうしたなか、下値には自律反発狙いの買いが流入。日経平均株価は一時400円を超える上昇となり3万1000円台を回復する場面があった。ただ、来週は30〜31日に日銀金融政策決定会合、31日〜11月1日に米連邦公開市場委員会(FOMC)と重要イベントが予定されており、引けにかけては売買を手控える動きも出た。
日本時間27日の取引で米ナスダック100株価指数の先物が堅調に推移し、東エレクやアドテストなど東京株式市場の半導体関連株も軒並み高となった。米半導体大手のインテルが米国時間26日の取引終了後に発表した決算内容が好感され、時間外取引で大幅高となったことが連想買いを誘った。
来週は日米で金融政策決定会合が開かれる。結果次第で相場が急変する可能性があるため、結果を見極めたいとの雰囲気は一段の上値を抑えた。日経平均は前引けにかけて一方的に上げ幅を拡大したが、午後は高い水準での一進一退が続いた。3万1000円を下回る水準では国内勢の押し目買い意欲が強いとの見方が聞かれた一方、3万1000円を上回る水準では戻り待ちの売りも出やすかった。
日経平均はひとまず反発する形にはなったが、先行き懸念は依然として残っている。中東情勢がこの週末に一段と緊迫する可能性があるほか、国内主要企業の業績動向も気がかりだ。さらに来週30日からは日銀の金融政策決定会合、31日からは米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えている。国内では金融政策の修正観測への思惑が強まっているほか、米国では今回は据え置き見通しだが、年内にあと1回の利上げがあるのかなど、当局の発言内容を確認したいと見ている投資家も多い。