きょうの東京株式市場は、大きく売り優勢に傾いた。前日の米国株市場でNYダウが続伸し一時最高値を上回る場面があったが、ナスダック総合指数が上昇一服となったことで買いが見送られる展開となった。
後場に入ると中国不動産大手の恒大集団が香港株市場で急落したことで、リスク警戒ムードが高まり先物主導で大幅な下げを強いられた。日経平均は一時2万8600円台まで売り込まれ、大引けも500円を超える下げでほぼ安値引けとなった。
アジア株安などが重荷となり買い手控えムードが強い。特に時価総額上位の主力株が軒並み安に売られ全体指数を押し下げる形となった。
31日投開票の衆院選をめぐって与党の自民党が議席数を減らし、衆院定数の過半数(233議席)を維持できるかどうかの攻防だと一部の報道が伝わった。「自民党が議席数を減らせば、岸田政権の求心力低下につながり、経済回復が遅れる」との懸念が強まったことも日本株の売りを誘った。
21日の香港株式市場では、不動産の中国恒大集団が3週間ぶりに売買を再開した。売買開始直後に13%を超える下げとなった。ハンセン指数が軟調に推移したこともあり、日本株全体の重荷となった。
市場では「大幅反落となったが、好決算期待を支えに戻り基調は変わっておらず、押し目買いのスタンスで臨みたい」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は続落。東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反落し、26.86ポイント安の2000.81で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4488億円。売買高は10億4191万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1786と、全体の8割強を占めた。値上がりは323、変わらずは75だった。