前週末にNYダウ工業株30種平均は255ドル下落したが、この日の東京株式市場では「日経平均に連動する先物を売り建ててきた投資家から買い戻しが入った」とみられ、対照的な値動きとなった。米中両国が貿易協議に部分合意し「協議進展への期待が広がっている」ことが、先物の買い戻しを誘ったとの声があった。
今週から本格化する主要企業の19年4〜9月期決算発表を前に、業績の底入れが確認できると期待した買いが前週に続き優勢だった。23日の日電産を皮切りに、信越化など国内主要企業の決算発表が始まる。世界景気の減速で通期業績の下方修正が相次ぐとの予想が多い半面、「最悪期は脱した」との受け止めも広がって株高につながるとの期待もあり、投資家心理が強気に傾いた。
一方、英議会下院が19日、欧州連合(EU)と合意した新たな離脱案の採決を見送るなど、英国のEU離脱を巡る不透明感もあり上値は限られた。
日経平均が2万2600円に近づく水準では利益確定売りも膨らみ、日中値幅(高値と安値の差)は65円55銭にとどまった。
JPX日経インデックス400は3営業日ぶりに反発し、終値は前週末比55.50ポイント高の1万4565.67だった。東証株価指数(TOPIX)も3営業日ぶりに反発し、6.61ポイント高の1628.60で終えた。
22日の東京市場が休場のため次第に様子見気分が強まり、東証1部の売買代金は概算で1兆5304億円にとどまった。売買高は8億9168万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1432、値下がりは616、変わらずは107だった。