前場にハイテク株などの利益確定売りに押され、一時マイナス圏に転じた。しかし米国で新型コロナウイルス危機に対応する1.9兆ドル規模の追加経済対策が近く成立する見通しとなり、これが世界景気や金融市場に好影響を与えるとの見方を背景に、景気敏感株を買う動きが優勢となった。上げ幅は一時、200円を超える場面もあった。
一方で高値警戒感からの売りも出やすく、米金利の動向を警戒してグロース(成長)株の一角には売りが出やすかった。
ただ、来週にかけては米国債の入札が順調に進むかどうかに関し「不透明感が払拭(ふっしょく)されていない」。日銀政策決定会合や米連邦公開市場委員会(FOMC)会合を前に積極的な取引を手控えるムードも根強く、上値追いは限定的にとどまった。
市場では「米金利動向に左右される展開が継続しそうだが、3月配当取りや好取組など、材料のある銘柄に妙味がありそう」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は3日続伸。終値は前日比24.85ポイント高の1万7375.13だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、5.18ポイント高の1924.92で終えた。
東証1部の出来高は13億7793万株、売買代金は2兆8692億円。騰落銘柄数は値上がり1558銘柄、値下がり570銘柄、変わらず67銘柄だった。