前日の欧米株市場が総じてリスク選好の動きであったことを受け、先物を絡めた買い戻しが進み、日経平均は大幅反発に転じた。景気回復期待を背景に前日の米国株市場でNYダウは最高値を更新したものの、ナスダック総合指数は4日続落と下げ歩調にあり、これを警戒して朝方は半導体関連株などが売られ全体相場の足を引っ張った。
その後も相場の基調は崩れず、景気敏感株を中心に買われ、日経平均は前引けまで次第高の展開となった。後場は伸び悩んだものの、目先筋の利食いは吸収され高値圏でのもみ合いに終始した。
米国を中心とした世界景気の回復期待が根強く、鉄鋼、海運など景気敏感業種を中心に幅広い銘柄に買いが入った。上げ幅は600円を超える場面があった。
11日に期限を迎える4都府県への緊急事態宣言の延長の是非について菅義偉首相が週内に判断すると伝わっているが、市場では「相場の押し上げ要因は海外景気の回復。国内で緊急事態宣言を延長しても相場全体への影響は限定的だろう」との声があった。
JPX日経インデックス400は反発。東証株価指数(TOPIX)も反発し、29.16ポイント高の1927.40で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆3807億円と、3月29日以来およそ1カ月ぶり高水準だった。売買高は15億2611万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1625、値下がりは492、変わらずは74銘柄だった。