前日の米国株市場で主要株価指数が揃って上昇し、ナスダック総合指数とS&P500指数が史上最高値を更新したことを受け、リスクオンムード。寄り付きから景気敏感の大型株など中心に買いが先行し、その後も次第高の展開となった。
米中両国の閣僚が電話協議し、米通商代表部が「さらなる進展を目指す方向で一致した」と発表したことも追い風となり、後場に入ると日経平均の上げ幅が一時400円を超えた。新型コロナウイルスの感染拡大で株価が世界的に急落する前の2月21日の水準(2万3386円)を一時上回った。
日経平均はNYダウ工業株30種平均の先物相場と歩調を合わせるように上昇。先物主導で現物株にも買いが入った。経済活動の再開への期待から景気に敏感な割安株を中心に物色の矛先が向かった。
「売られていた銘柄を買い戻す動きが広がり、まんべんなく買われた」とりわけ大きく上げたのは感染拡大が収束すれば利用客の回復が見込めるとされている空運で、ANAHDが大幅に上昇した。銀行も上げたほか、鉄鋼、非鉄金属など景気敏感銘柄の上昇が目立った。
JPX日経インデックス400も3日続伸。終値は前日比157.89ポイント高の1万4663.51だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、18.10ポイント高の1625.23で終えた。
東証1部の売買代金は概算2兆1242億円で、14日以来7営業日ぶりに2兆円台となった。売買高は12億989万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1643と、全体の4分の3を占めた。値下がりは467、変わらずは63銘柄だった。