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【大引け概況】
11日の日経平均株価は4日続伸し、前日比182円36銭高の2万8070円51銭で終えた。終値で2万8000円台を回復するのは7月16日以来。
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 10日の米株式市場でNYダウは162.82ドル高と反発。超党派のインフラ投資法案が議会上院で可決されたほか原油高が支援した。一方、米長期金利の上昇を背景にナスダック総合指数は0.49%安と反落。米インフラ法案の進展や米長期金利の反発基調を追い風になった。
東京株式市場でも投資家が運用リスクをとる姿勢が強まり、景気敏感株を中心に幅広い銘柄が買われた。げ幅は一時200円を超えたが、上値では利益確定や戻り待ちの売りも目立った。
 
国内企業の4〜6月期決算については、通期計画に対し高い進捗率で着地したり、通期業績予想を上方修正したりする企業も多く、おおむね良好との受け止めが広がっている。11日もブリヂストンなど好決算を発表した銘柄には活発な買いが入った。
 
ただ、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないなかでは積極的に上値を追う展開になりにくく、日経平均が心理的な節目の2万8000円を超えると戻り待ちなどの売りも目立った。
 
前日の米株式市場ではフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が下落しており、アドテストやスクリンなど国内の値がさの半導体関連株に売りが波及したのも相場の重荷となった。
 
市場からは「米国株高頼みだが、内外投資家は夏季休暇モードでもあり、大きな動きは出にくい。材料待ちの展開が続くが、押し目買い、戻り売りの基本線に変わりはない」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は4日続伸。東証株価指数(TOPIX)も4日続伸し、前日比17.80ポイント高の1954.08で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆6453億円。売買高は11億6013万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1498と、全体の約7割を占めた。値下がりは621、変わらずは71銘柄だった。
 

業種別株価指数(33業種)は、ゴム製品、海運業、鉄鋼、銀行業、ガラス・土石製品の上昇率が大きかった。情報・通信業などは下落した。
 
個別では、第2四半期決算が大幅に市場予想を上振れ、業績上方修正や中間配当の増配を発表したブリヂストンが急伸。4-6月期大幅増益で22年6月期も市場予想を上回る見通しを示したアルバックは半導体関連株安のなかでも大幅高。22年6月期の大幅増益・大幅増配計画が好感されたKeePer技研は値上がり率トップに。そのほか、日本製鉄やJFEが買われたほか、コマツや商船三井、ダイキンの上昇が目立った。
 
一方、第1四半期営業増益も大型プロジェクトの受託合計が前年比で減少したIRJ−HD、業績予想を下方修正したポピンズHD、四半期ベースの収益モメンタム鈍化などが失望感を誘ったテモナ、四半期ベースの収益モメンタム鈍化や上方修正後の通期計画が物足りないと捉えられたMDVなどが急落。中国株の先行き不透明感などが拭えなかったソフトバンクGは、朝高後に下落に転じた。日製鋼やディーエヌエも売られた。フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)の下落を背景にレーザーテック、東エレク、アドバンテスなども大きく下落した。
 
東証2部株価指数は前日比31.80ポイント高の7650.57ポイントと3日続伸した。
出来高1億3338万株。値上がり銘柄数は228、値下がり銘柄数は180となった。
 
個別では那須電機鉄工が一時ストップ高と値を飛ばした。コメ兵ホールディングス、バイク王&カンパニー、神鋼環境ソリューション、日鍛バルブ、ヴィスコ・テクノロジーズなど8銘柄は年初来高値を更新。玉井商船、STIフードホールディングス、鈴与シンワート、ヴィス、シャルレが買われた。
 
一方、テクノマセマティカル、朝日印刷、北越メタル、ウエスコホールディングス、富士ソフトサービスビューロなど12銘柄が年初来安値を更新。アップルインターナショナル、SANEI、ミズホメディー、東京ソワール、大黒屋ホールディングスが売られた。