景気敏感株など幅広い銘柄に売りが出て、日経平均の下落幅は大発会の1月4日以来、およそ1カ月ぶりの大きさとなった。
朝から主力株に売りが目立った。午後も売り優勢に変わりはなく、日経平均株価は一段安となった。売りはさみだれ式に続き、商いも高水準だったため、「海外勢の売りが膨らんでいる」と観測する声が聞かれた。貿易摩擦の影響を受ける機械株などで下落する銘柄が目立った。
1月以降は米中協議に対する楽観的な見方が相場を押し上げてきたため、このところ上昇が目立っていた東エレクなど半導体関連やファナックなどの中国関連株に、先行き不透明感から利益確定目的の売りが増えた。
欧州連合(EU)の欧州委員会が2019年の実質経済成長率見通しを引き下げるなど、欧州景気への警戒が高まった。日経平均がチャート上の節目である25日移動平均(2万0530円程度)を下回り、相場の上昇トレンドが変わるとの見方から海外ヘッジファンドなどが株価指数先物に売りを出したことも相場を下押しした。
また、週末に3連休を控え、持ち高を整理する売りも増えたとみられる。中堅証券の関係者は「海外勢が前週に現物株の売り越しに転じたことが判明し、先高感が持ちにくくなった」と話していた。
JPX日経インデックス400は続落した。終値は前日比269.81ポイント安の1万3668.74だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、29.63ポイント安の1539.40で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆8334億円、売買高は14億6383万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1801と、全体の約8割を占めた。値上がりは288、変わらずは38だった。