東証株価指数(TOPIX)は6.38ポイント高の1671.32と、ともに反発した。
朝方は、米中貿易摩擦が懸念され、前週末の米国株式が大幅安となり、円高が進行した流れを嫌気し、売り優勢で始まった。株価指数先物売りを交えて下げ幅を拡大し、一時2万347円49銭(前週末比270円37銭安)まで下落した。
一巡後は、米中が通商交渉を開始したとの一部報道を受け、貿易摩擦を懸念した売りがやや一服。為替が円安・ドル高方向に振れたことも手伝い、午後に日経平均はプラス圏に切り返した。
3月期企業銘柄は27日で権利付き最終売買日を迎える。そのため東証1部では、指数寄与度の高い銘柄のほか、高配当利回り銘柄の買いも目立った。
東京証券取引所によると、海外投資家は16日まで10週連続の売り越し。市場関係者からは、「海外勢の売り越しは過去2〜3年での最大級となっており、そろそろ一巡するだろう」との見方が出ていた。
JPX日経インデックス400は反発し終値は前週末比59.72ポイント高の1万4781.94だった。
東証1部の出来高は15億7728万株、売買代金は2兆8309億円。騰落銘柄数は値上がり1175銘柄、値下がり835銘柄、変わらず73銘柄。
業種別株価指数(33業種)は、鉱業、パルプ・紙、ゴム製品などが上昇した一方、電気・ガス業、海運業、保険業の下落が目立った。
個別では、証券会社が目標株価を引き上げた資生堂が高かった。トヨタ、ブリヂストン、明治HDやリクルート、オリンパス、ファーストリテも上昇した。ファナック、SMCが高く、信越化学工業も買い優勢。国際石油開発帝石、JTなどもしっかり。イーブックイニシアティブジャパンがストップ高となったほか、レノバが急伸、フジシールインターナショナル、ショーケース・ティービー、光通信も値を飛ばした。
半面、任天堂が売られ、ソフトバンクGは弱含み。みずほFGが小安く、東京エレクトロンが軟調、コマツも値を下げた。鎌倉新書、東亜建設工業が大幅反落となったほか、インプレスホールディングスも値を下げた。ベクトルが売られ、ヤマシンフィルタも安い。リコー、関西電力、ブレインパッドなども水準を切り下げた。
東証2部株価指数は前週末比28.40ポイント高の7159.29ポイントと反発した。値上がり銘柄数は148、値下がり銘柄数は324となった。
個別では、ファステップス、ジョリーパスタが昨年来高値を更新。共和コーポレーション、ニチリン、オプティマスグループ、パシフィックネット、テクノスマートが買われた。
一方、技研ホールディングス、安川情報システム、鉄人化計画、ツヴァイ、アスモなど21銘柄が昨年来安値を更新。堀田丸正、JFEコンテイナー、原田工業、タツモ、マルコが売られた。