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【大引け概況】
4日の日経平均株価は6日続落し、前週末比326円18銭安の2万8444円89銭と約1カ月ぶりの安値水準で終えた。6日続落は昨年7月22日〜31日以来およそ1年2カ月ぶり。
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先週末の米国株は大幅高となっており、これを受けて寄り付きから200円を超える上昇で節目の2万9000円を上回った。しかし、開始直後にきょうの高値をつけると急失速。早い時間にマイナス圏に沈んだ。中国恒大集団とその傘下企業について、株式取引の一時停止が伝わったことが警戒売りを誘い、日経平均の下げ幅は一時400円を超えた。
 
経営不安が高まっている中国不動産大手の中国恒大集団について、香港取引所は4日、株式の売買を停止すると発表した。理由は明らかにされず、市場に疑心暗鬼が広がって香港ハンセン指数は急落。東京市場にも中国経済の先行き不安が高まって株売りが波及した。
 
米国の債務上限問題についても解決のめどが立っておらず「18日にも米国債が債務不履行(デフォルト)に陥りかねないとの見方があるなか、短期的にマーケットを揺さぶる材料になる」との指摘があった。
 
自民党の岸田文雄総裁は4日午後、首相に選出された。新内閣が発足するが、構造改革への期待が後退する顔ぶれで好材料視する市場関係者は少ない。ただ、経済活動の正常化期待が根強いなか、リオープン柄には物色が目立った。
 
市場からは「中国恒大問題はどこかで落ち着きと思うが、依然リスクとして残ったままで、当面は不安定な動きが予想れる。日経平均は移動平均線を次々に下抜け、次は52週線(2万8063円39銭)が意識される段階だ」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は6日続落。東証株価指数(TOPIX)も6日続落し、前週末比12.39ポイント安の1973.92で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆2588億円。売買高は13億2433万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1229、値上がりは872、変わらずは82だった。

 

 
業種別株価指数(33業種)は、海運業、電気機器、ガラス・土石製品の下落率が大きかった。上昇は空運業、陸運業、その他金融業など。
 
個別では、売買代金断トツの日本郵船や、商船三井など大手海運株の下値模索が目立つ。レーザーテック、東京エレクトロン、アドバンテストなど半導体製造装置関連も安い。パナソニックも安い。村田製作所が売られ、ファナック、キーエンスなども値を下げた。ベイカレント・コンサルティングも下落した。廣済堂、明和産業、KeePer技研、Gunosyも売り込まれた。
 
半面、日本航空、ANAホールディングスなど空運株が高くも買われた。JR東日本をはじめ電鉄株が高い。三菱自や東電HD、オリエンタルランドが買われた。三越伊勢丹やJR東日本も高い。一家ホールディングス、一蔵が値を飛ばし、テイクアンドギヴ・ニーズも大幅高。ラウンドワン、コシダカホールディングスも高い。

東証2部株価指数は前週末比28.48ポイント安の7654.00ポイントと5日続落した。
出来高1億6628万株。値上がり銘柄数は121、値下がり銘柄数は290となった。
 
個別では日本食品化工、ストリーム、川本産業、テクノマセマティカル、朝日印刷など12銘柄が年初来安値を更新。大運、セキド、那須電機鉄工、岡本工作機械製作所、ジー・スリーホールディングスが売られた。
 
一方、鉄人化計画、スーパーバッグ、川口化学工業、青山財産ネットワークスが年初来高値を更新。レオクラン、Jトラスト、ナラサキ産業、マルゼン、日本和装ホールディングスが買われた。