前日の米株式市場では、NYダウが318ドル高と連日の最高値更新。雇用回復への期待が高まった。ただ、日経平均株価は前日の大幅高の反動もあり、東京株式市場は上値が重い展開だった。
朝方に一時90円を超える下落となる場面があったが、売り一巡後は下値に買いが流入しプラス圏に浮上した。半導体関連などのハイテク株が堅調な値動きとなった。ただ、今晩には米4月雇用統計が発表されることもあり、積極的な売買は手控えられ一進一退の展開が続いた。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、東京や大阪の緊急事態宣言は延長される見通しとなったことが警戒され、鉄道株や百貨店株などが軟調だった。
6日公表された週間の米新規失業保険申請件数が市場予想を下回り、米景気回復への期待が高まり、同日のダウ工業株30種平均が過去最高値を更新するなど主要3指数がそろって上昇。東京市場でも値がさハイテク株などに買いが入り、指数を押し上げた。
午後に日本製鉄が決算発表を受けて一段高になると、鉄鋼や非鉄金属、海運といった景気敏感株も上げ幅を拡大して相場を支えた。
一方で上値は重かった。日本時間今晩の4月の米雇用統計の公表や来週のトヨタなど主力銘柄の決算発表を控えて、様子見ムードも強かった。新型コロナウイルス対策としての緊急事態宣言の延長や対象地域拡大の正式決定を前に警戒感も漂い、日経平均は下落する場面もあった。
JPX日経インデックス400は続伸。終値は前日比52.24ポイント高の1万7433.20だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、5.65ポイント高の1933.05で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆5446億円。売買高は11億7404万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1611と、全体の約7割を占めた。値下がりは505銘柄、変わらずは75銘柄だった。