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【大引け概況】


28日の日経平均株価は続伸し、終値は前日比83円14銭(0.22%)高の3万8371円76銭だった。
 
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きょうのは様子見ムードの強い地合いで狭いゾーンでのもみ合いに終始した。前日の米国株市場はNYダウが午前中は下値を探る展開となったが午後の取引で下げ渋り、大引けはわずかながらプラス圏で着地、連日での史上最高値更新となった。ただ、米半導体大手エヌビディア<NVDA>の決算発表を控え総じて模様眺めムードが強く、きょうの東京株式市場もそれを引き継ぐ展開となった。
 
朝方はドル安・円高方向に振れていた為替市場も、取引時間中に漸次円安方向に押し戻される形となり、主力輸出株などの買い戻しにつながった。月末を控え年金資金のリバランスの買いなども観測され、結局日経平均は上昇に転じて取引を終えた。TOPIXもプラス圏で引けたが、値上がり銘柄数は600にとどまり値下がり銘柄数を大幅に下回っている。
 
アドテストやトヨタなど主力株の一角に買いが入り、指数を押し上げた。日本時間29日早朝には米半導体大手エヌビディアの2024年5〜7月期決算の発表を控える。投資家の様子見姿勢は強く、前日終値近辺で一進一退となる時間帯も長かった。東証プライム市場の売買代金は今年3番目の低水準だった。
 
日経平均は取引終了にかけて強含んだ。東証株価指数(TOPIX)は前日比11.32ポイント(0.42%)高の2692.12とこの日の高値で終えた。前日に続き、午後から指数が強含む展開だった。時価総額上位の銘柄で構成する「TOPIXコア30」の上昇率が相対的に目立つなど、市場では月末を控え、国内年金から保有資産に占める国内株式のウエートを高めるための買いが入っているとの観測が聞かれた。
 
日経平均は下げる場面もあった。東証プライムの値下がり銘柄数は989と全体の6割を占めた。値上がりは600、横ばいは57にとどまった。ここ1年以上はエヌビディア株の動きが半導体関連を中心に日本株に大きく影響してきた。エヌビディアの決算通過後の日本株の反応が読み切れず、相場が大きく動く可能性も警戒され、持ち高調整の売りが出やすかった。
 
さて、東京株式市場は目立った材料の見当たらないなか取引の大半は膠着的な相場となった。日経平均が3万8000円台に乗せてからのここ1~2週間は上値、下値ともに狭い範囲で推移し売り買いが拮抗している。米国の利下げがあるため下げればすぐに買われるが、上値に関しては材料が欲しいところで、エヌビディアの決算はちょうど良いタイミングで何かしらの刺激を与えそうな雰囲気だ。

 

 
JPXプライム150指数は続伸し、5.66ポイント(0.47%)高の1209.55で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆2680億円と、今年3番目の少なさだった。売買高は13億7271万株だった。
 
個別では、追加の自社株買い実施への期待感からトヨタ自が大幅高となったほか、ジェイテクトが引き続き中期経営計画が材料視されて買われた。売買代金トップのレーザーテックが堅調、ディスコも後場に入り上昇に転じた。このほか、証券会社のポジティブなレポートを受けて楽天グループが活況高となったほか、アドバンテストも大きく上昇した。ソニーグループ、スクリーンHD、フジクラ、第一三共、DICなども買われた。
ミガロホールディングスが値上がり率トップに買われ、日本空調サービスも値を飛ばした。TOWA、ペプチドリームなどの上げ足が目立つ。山洋電気、平田機工も大幅高だった。
 
半面、原油価格下落を受けて、出光興産、INPEX、ENEOSホールディングスなど資源関連銘柄が下落したほか、SUMCOが国内証券会社のネガティブなレポートを受けて下落。ソフトバンクグループ(SBG)が売りに押され、ファーストリテイリングも軟調。三井E&Sが利食われ、任天堂も値を下げた。SHIFTも下値を探る展開に。北越コーポレーションが急落、セレスも大幅安。FIGが利益確定売りで値を下げ、日鉄ソリューションズ、イーレックスなども安い。このほか、住友化学、あおぞら銀行、太陽誘電、太平洋セメントが売られた。