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【大引け概況】

24日の日経平均株価は続伸し、終値は前営業日比136円65銭高の4万5630円31銭だった。連日で最高値を更新した。
 
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寄り付きは売り買いが交錯し日経平均は前営業日の終値近辺でスタートしたが、その後は下げ幅を広げる展開に。前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに上昇一服となったことなどを受け利食いが先行した。
しかし、後場に入ると買いが厚くなりプラス圏に切り返した。午後に自民党総裁選の候補者の公開討論会が行われたが、これが財政出動を伴う経済対策への期待につながり、全体相場に浮揚効果をもたらしたとの見方もあった。
日経平均寄与度の高いハイテク系値がさ株に買いが集まったことも追い風となった。
値がさのソフトバンクグループ(SBG)の上げ幅拡大も指数の押し上げに寄与した。朝方は前日の米株反落を受けて日本株にも売りが優勢だったものの、下値では押し目買いが旺盛だった。
なお、全体売買代金は盛り上がりをみせ6兆円台に乗せている。ただ中身をみると、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を下回るなど、指数とは裏腹に個別株には利益確定売りの動きも反映された。
 
午後に開かれた自民党総裁選の候補者5人による公開討論会では、物価高対策に対応する消費税減税について、小泉進次郎農相と高市早苗前経済安全保障相、茂木敏充前幹事長らが議論を続ける考えを示した。市場では「次期政権の財政拡張が改めて意識されたのは株式市場の支援材料となった」との見方がある。
 
日本時間24日に米オラクル、米オープンAIとともに新たな5カ所の人工知能(AI)データセンターを設ける計画を発表したソフトバンクグループ(SBG)が株式分割考慮ベースの上場来高値を更新。1銘柄で日経平均を200円以上押し上げた。
 
午前は売りが目立ち、日経平均の下げ幅は200円を超える場面があった。23日の米株式市場で主要3指数は最高値から反落し、投資家心理の重荷となった。もっとも、下値では足元の相場上昇に乗り遅れた海外の短期筋や個人投資家らによる押し目買いが断続的に入った。
 
先行きについては「企業の自社株買いを含め需給面は良好であり、日経平均の上昇基調は続きやすい」との声があった。
 
日経平均は続伸したが、短期的な過熱感は拭えていない。また、米国でもインフレの高止まりや雇用不安など目先の景気減速懸念が警戒されるなど不安要素は残る。一方、きょうのソフトバンクGや東エレク、フジクラの上昇でもわかるようにAI関連企業の成長性に注目した資金流入は続く可能性があり、物色対象は偏りやすいだろう。
 

東証株価指数(TOPIX)は続伸し、16日以来約1週間ぶりに最高値を更新した。終値は7.28ポイント(0.23%)高の3170.45だった。JPXプライム150指数も続伸し、最高値を更新した。6.17ポイント(0.45%)高の1371.87で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で6兆51億円、売買高は19億2095万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は734。値下がりは820、横ばいは63だった。
 
業種別株価指数(33業種)は鉱業、その他製品、機械などが上昇した。下落はガラス・土石製品、サービス業、ゴム製品など。
 
 
個別では、断トツの売買代金をこなしたレーザーテックが堅調だったほか、ソフトバンクグループも後場に入り買いの勢いが強まった。ディスコ、東京エレクトロンが上昇したほか、IHIに物色人気が集中、三菱重工業、スズキなども活況高となった。フジクラ、任天堂が上値を追い、JX金属も高い。アステリアが値上がり率トップとなり、テスホールディングスも値を飛ばした。アイ・ピー・エス、メックも大幅高だった。
 
 半面、アドバンテストが利益確定売りを浴びて小幅ながら軟調な値動きとなり、29日に子会社のソニーフィナンシャルグループ(FG)の上場を控えるソニーグループも冴えない。ファーストリテイリングが下落した。リクルートホールディングスも安い。ミガロホールディングスが急落、神戸物産、Appier Groupも大きく水準を切り下げた。さくらインターネットが大幅安、月島ホールディングス、ネクステージなどの下げも目立つ。