米連邦準備理事会(FRB)の利上げ局面が長期化するとの観測を背景にした前週末の米株式相場の下落が重荷だった。一方、外国為替市場での円安・ドル高は相場の下値を支えた。
先週末24日の米株式市場でNYダウは反落。1月の米個人消費支出(PCE)コアデフレータが前月からさらに悪化したことに加え、個人消費支出や他の景気指標が予想を上回ったため、連邦準備制度理事会(FRB)による金利引き上げが長期化するとの見方が強まり、売り優勢の展開となった。金利上昇でハイテクも大幅下落となった。米株安を受けた今日の日経平均は130円75銭安でスタート。
取引開始後は外為市場で一時1ドル=136円50銭台と先週末24日15時頃に比べ2円ほど円安・ドル高に振れたことが安心感となったこともあり、下値を売り急ぐ動きはなく、日経平均は一時上げに転じる場面があった。
米長期金利が上昇傾向にあるなかで、ハイテク株を中心に売りが先行した。半導体関連や、ソフトバンクグループ(SBG)の下落も目立った。半面、円安・ドル高は自動車など輸出関連株の買いを誘い、日経平均は午前上昇に転じる場面もあった。午後は新規の材料に欠き、小幅安で膠着感もみられた。参院での植田和男・次期日銀総裁候補の所信聴取については24日の衆院での発言内容と大きく変わらず、相場の反応も薄かった。
配当の権利落ち日で株式分割の分割後価格が適用されたファストリは大引けにかけて買いがやや強まったが、相場への影響は限られた。