アジア各国・地域の株価指数が総じて堅調で相場の支えと日銀のETF(上場投資信託)買い期待を支えに後場早々には再びプラス圏入りした。その後、大引けにかけて引き締まったが、個人投資家などの利益確定売りが出て上値も限られていた。
投資家の注目を集めたのが、紙幣や一部硬貨の刷新を手掛かりにした関連銘柄だった。貨幣処理機器製造のグローリーや日金銭が特需による業績拡大期待から、思惑人気を集めた。
また、投資会社による買い増しが伝わったソニーも大幅に値上がりした。
他では、米半導体株指数が連日で最高値水準となったのを好感し、アドテストや東エレクといった半導体関連株に買いが入った。
日経平均は小反発したとはいえ、値下がりが圧倒的に多い状況では足元が固まっているとは言いにくい。売買代金の低迷も続いているため、上値を試すには力が足りない相場状況を印象付けた。
市場では「ゴールデンウイーク(GW)などの連休も控えており、投資家が持ち高を一方向に傾けることは難しい」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は続落し、終値は前日比12.13ポイント安の1万4398.67だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆9426億円と、2兆円を3営業日続けて割り込んだ。売買高は11億544万株。東証1部の値上がり銘柄数は1318。値下がりは705、変わらずは117だった。