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【大引け概況】


15日の日経平均株価は3日続伸し、大引けは前週末比238円04銭(0.81%)高の2万9626円34銭だった。
 
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連日で年初来高値を更新し、2021年11月以来およそ1年半ぶりの高値水準となった。
 
きょうは強気優勢の地合いが続き、日経平均株価は2万9600円台まで上値を伸ばした。前週末の米国株市場ではNYダウが小幅ながらマイナス圏で引け5日続落となったほか、ナスダック総合株価指数も3日ぶりに反落するなど冴えない展開だった。しかし、東京株式市場は海外勢による株価指数先物への断続的な買いや外国為替市場での円安・ドル高の進行が追い風となり、日経平均を押し上げた。上値では短期的な過熱感を警戒した売りも出て、朝高後は高い水準での一進一退が続いた。
半導体関連は上値が重かったものの、大手金融株が高く全体相場を支える格好となった。決算発表に絡み、個別は明暗を分ける形となっている。
 
一部の国内機関投資家による利益確定売りなどで、上げ幅を縮める場面があった。前週末12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅ながら5日続落で終えたほか、きょうのアジアの株式相場も高安まちまちで、日本株の独歩高が目立つ。
 
市場からは「相場のけん引役は外国人投資家とみられるが、海外マネーの流入がさらに続くかどうかは不透明だ。上昇トレンドとは言え、どこかでスピード調整がないと後が怖い。きょうで決算も一巡し、手掛かり材料もなくなってくる」との声が聞かれた。
 
 

東証株価指数(TOPIX)は続伸した。終値は前週末比18.46ポイント(0.88%)高の2114.85と、21年9月以来およそ1年8カ月ぶりの高値水準となった。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆1715億円。売買高は14億4844万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1166。値下がりは620、変わらずは48銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)では保険業、その他金融業、食料品などが上昇。精密機器、石油・石炭製品、パルプ・紙などは下落した。
 
個別では、資生堂、NTT、大和ハウス、ヤクルト本社、オリックス、アサヒ、KDDI、ダイキン、鹿島、三菱重、東芝、日精工が高く、野村HD、東京海上HD、清水建、中部電が上げた。個別の材料では、24年3月期営業利益が8.2倍予想と発表した五洋建、同じく2.8倍予想と発表したジャムコ、同じく2.6倍予想と発表した新東工、同じく84.5%増予想と発表したゼンショーHD、同じく36.0%増予想と発表した大阪チタ、24年3月期純利益が2.0倍予想と発表した三菱マが買われた。
 
 
一方、りそなHD、日産自、クボタ、東エレクが安く、ENEOSなど石油株、日本紙など製紙株が下げた。楽天グループやオリンパス、住友不は下落した。第1四半期営業損益が1.36億円の赤字となったタツモ、第1四半期営業利益が89.5%減となった恵和、24年3月期営業利益が62.3%減予想と発表したトレックスセミ、同じく48.3%減予想と発表したイーレックス、同じく35.1%減予想と発表したJマテリアル、同じく20.4%減予想と発表した丸文、同じく15.5%減予想と発表したサンリオが軟調な展開となった。