4月の雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想を大幅に下回ったが、金融緩和の長期化につながると受け止められた。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで19円高からスタートすると、前場中ごろには一時2万9685円41銭(前週末比327円59銭高)まで上昇。4月19日以来3週ぶりの高値。
ただ、今週は国内で企業決算の発表がピークを迎えるほか、引き続き海外経済指標の発表も多く、買いが一巡すると伸び悩む展開となった。
根強い経済の正常化期待で鉄鋼など景気敏感株の一角が買われて相場を支えた。PBR(株価純資産倍率)が低い銘柄で構成する東証株価指数(TOPIX)バリュー指数が前週末比1.12%上昇したのに対してグロース指数は0.86%高と、バリュー株優位の展開となった。
一方、国内では新型コロナウイルスの感染拡大が深刻で、午後に全国の重症者が過去最多を更新したと伝わると日経平均は上げ幅を縮小した。海運など午前の取引後に決算を発表した銘柄が急落したことも重荷になり、午後は上値が重かった。
JPX日経インデックス400は3日続伸。終値は前週末比166.08ポイント高の1万7599.28だった。東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、19.22ポイント高の1952.27で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4641億円。売買高は11億2670万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1482と、全体の7割弱を占めた。値下がりは614、変わらずは95銘柄だった。