朝方買い優勢で始まったあと、前引けにかけて上げ幅を縮小したが、後場は一段高で始まり最後まで高値圏で売り物を吸収した。
注目されたFOMCの結果は想定通り金融政策に変更はなく、その後のパウエルFRB議長の記者会見も概ねハト派的な内容と捉えられ波乱要因とはならなかった。
国内で新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることは警戒材料だが、以前のように感染者数に神経質に相場が反応するということはなくなっている。企業の決算発表が徐々に本格化するなか、好業績株を物色する動きが全体を支えた。
きょうは中国・上海株や香港株などアジア株市場が総じて堅調だったことも市場のセンチメント改善に貢献した。
米メディアが日本時間の昼ごろに「中国の証券監督当局は上場基準を満たしている限りは、米国での新規株式公開(IPO)を引き続き認める方針だと通知した」と伝わり、中国のIT企業株式を複数保有しているソフトバンクGが上伸したことも投資家心理を改善させた。
市場では「新型コロナの感染拡大に歯止めが掛からず、秋ごろとみられていた景気回復の後ろ倒しも警戒され、積極的に買いづらい状況にある」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反発。東証株価指数(TOPIX)も反発し、7.78ポイント(0.41%)高の1927.43で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆5790億円。大引けにかけてTOPIXの浮動株比率見直しに伴う売買が膨らんだ。売買高は11億6971万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1287と、全体の約6割を占めた。値下がりは821、変わらずは82銘柄だった。