前日の米株式市場では、NYダウ48ドル高と3日続伸し最高値を更新した。また、為替相場は1ドル=149円台へ円安が進行した。この流れを受け、東京株式市場では日経平均株価は値を上げてスタート。半導体関連株を含むハイテク株が買われ、一時、上昇幅は400円を超え1990年2月以来となる3万7000円台に乗せた。特に、ソフトバンクグループ(SBG)が大幅続伸し、日経平均株価の上昇に寄与した。上げ幅は一時400円強に達した。
今日はオプションと先物の特別清算指数(SQ)算出日で、出来高も膨らんだ。ただ、東京株式市場は明日から3連休となることもあり、買い一巡後はポジション調整の売りに押される展開となり、後場に入り上昇幅は縮小し、結局3万7000円を割り込んで取引を終えた。
連日で上昇している米株式相場が投資家心理を一段と上向かせた。米半導体株高を受けて東京市場でも東エレクなどの半導体関連株が買われたほか、英半導体設計大手アームが米株式市場で急伸した流れを受けてアーム株の大株主であるSBGが急伸。日経平均を1銘柄で128円押し上げた。ただ、その他の主力株は下げも目立った。市場では「一部の大型株が主導した面が大きく、きょうの相場全体の地合いが強かったとはいえない」との見方があった。
日経平均は前日に743円高と大幅に上昇していたため、短期的な過熱感が意識されやすかった。3万7000円に到達した達成感から、いったん売りを出す動きも目立った。ただ、日本株の先高観自体は根強く、年初からの上昇に乗り遅れていた投資家が買いを入れているとの見方もあり、日経平均は上げを維持して終えた。
来週以降はプライムの売買代金の水準に注意を払っておきたい。今週は3営業日で5兆円を上回った。SQ週で決算発表も多かったため、今週がピークとなる可能性はある。ただ、今年に入ってからの日経平均は大きな押し目を作ることなく上昇が続いており、ここにきて高値を更新してきた。高水準の売買代金が継続する、もしくはさらに厚みを増すということになるのであれば、グローバルの視点で日本株に対する見方が一段と良くなることが期待できるだろう。