前日の米株式市場では、NYダウは小幅安だったが、ナスダック指数は3%超の大幅高となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)を受け、米利上げ停止に対する期待が強まるなか、米長期金利が低下しIT関連などハイテク株に買いが流入した。この流れを受け、東京株式市場もハイテク株を中心に買い先行の展開となり、電気機器や精密機器を中心とした値がさ株が買われ指数を押し上げた。日経平均株価の上昇幅は一時200円を超えた。ただ、2万7500円を超える水準では売りが膨らんだほか、今晩の米1月雇用統計の結果を確かめたいとの見方もあり、後場に入ってからは上値が抑えられる展開となった。
主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が大幅高となったことで東京市場でもハイテク株が堅調だった。好決算銘柄や決算発表後に下落したグロース(成長)銘柄に対する買いも目立った。
ただ、買い一巡後は日本時間今晩に1月の米雇用統計発表を控えていることや日銀の次期総裁人事を警戒し伸び悩んだ。東海東京調査センターの長田清英チーフストラテジストは、「足元の米ハイテク株高は好材料だが、日銀総裁人事の公表前に積極的に上値を追いたい投資家は少ない」と話した。
TOPIXは5日ぶりに反発し、前日比5.09ポイント(0.26%)高の1970.26で終えた。