朝方は、米トランプ大統領がメキシコに追加関税を課す方針を示し、直接影響が見込まれる自動車セクターが軒並み下げ幅を広げ、全体指数を押し下げた。
また、中国5月製造業PMI(購買担当者景気指数)が低調であったことも嫌気された。
午後に入ると、米長期金利の低下圧力も強まるなか、外国為替市場では円が1ドル=108円台後半まで一段高となり、輸出株に採算悪化を懸念した売りが強まった。
大引けにかけても株価指数先物に売りが膨らむ展開となり、一時前日比360円95銭安の2万581円58銭まで下げ幅を拡大した。株式需給面では先物を絡めた売りが重石となり、日経平均寄与度の高い一部の値がさ株の下げが影響した。
米大統領の関税発言について、市場では「次はどこに飛び火するのか予想できない」と警戒する声が相次いだ。原油や米国債など、他の市場でもリスク回避の動きが目立ったことも、株価の上値を重くした。「貿易問題に加え、1ドル=108円台の円高・ドル安に進み、為替相場も心配の種になってきた」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は3日続落した。終値は前日比177.55ポイント安の1万3461.64だった。東証株価指数(TOPIX)は19.70ポイント安の1512.28だった
東証1部の売買代金は概算で2兆3336億円。売買高は14億3886万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1688銘柄、値上がり374銘柄、変わらず78銘柄だった。