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【大引け概況】
1日の日経平均株価は反発した。前週末比454円05銭高の2万1729円97銭で取引を終了した。5月7日以来、約2カ月ぶりの高値となった。
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朝方から買い一辺倒の展開となり、日経平均は450円以上の上昇をみせ2万1700円台に買われ、約2カ月ぶりの高値圏に浮上した。
米中首脳会談で、両国による通商協議の再開が決まり、新たな対中制裁関税の発動が回避されたことで米中貿易戦争の激化懸念がいったん後退、朝から買いが優勢となった。
 
特に、トランプ米大統領が中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)に対する制裁措置を一部緩和するとしたことで、半導体関連株や電子部品株など、株価指数への寄与度が大きい値がさ株が大きく値を上げ、日経平均株価を押し上げた。為替が円安方向に振れたことも日本株には追い風になった。
 
取引開始前に日銀が発表した6月の全国企業短期経済観測調査(短観)では、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は大企業・製造業がプラス7と、前回調査のプラス12から悪化した。QUICKがまとめた市場予想の中央値であるプラス9を下回ったものの、株価への影響は限定的だった。
 
一方で、東証1部の売買代金はあまり伸びておらず、市場関係者からは「米中交渉決裂を警戒して売っていた投資家の買い戻しが中心」という指摘があった。
米中の通商問題は、交渉再開が決まっただけで具体的な解決策は示されておらず、ファーウェイ問題も「同社向けの出荷を拡大するために設備投資を増やす企業はまだないだろう」とされ、買いの持続性に懐疑的な市場関係者は少なくないのだろう。
 
東証株価指数(TOPIX)は反発し、前週末比33.71ポイント高の1584.85で終えた。JPX日経インデックス400も反発し、終値は291.65ポイント高の1万4115.31だった。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆2028億円、売買高は12億244万株だった。値上がり銘柄数2010銘柄、値下がり108銘柄、変わらず30銘柄だった。
業種別株価指数は33業種すべて上昇した。海運業、金属製品、電気機器、機械、医薬品、建設業の上昇率が大きかった。
 
個別では、村田製、太陽誘電、東エレク、TDK、ソニー、SUMCOが買われた。トヨタ、キーエンス、コマツも高かった。任天堂は堅調、商船三井、住友鉱が続伸した。ファナックや安川電が高く、三菱商は反発しソフトバンクG、ファーストリテ、大和ハウス、第一三共も上昇した。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも終始買い優勢だった。
北陸電気工業、オプトランが値を飛ばし、ルネサスエレクトロニクス、システム情報、日本ケミコンも高い。
 
一方、楽天が売られ、ニトリHDは反落した。千代化建は続落、東レ、JSRは安かった。リコーも軟調だった。日本アジア投資が値下がり率トップとなり、トピー工業の下げも目立った。ペッパーフードサービスの下値模索も続いている。千代田化工建設も軟調な値動きだった。

 
東証2部株価指数は4日続伸した。前週末比86.80ポイント高の6672.20ポイントだった。
出来高6132万株。値上がり銘柄数は338、値下がり銘柄数は93となった。
 
個別では、田岡化学工業、ミダック、栗林商船が一時ストップ高となった。オーミケンシ、フォーシーズホールディングス、FRACTALE、アイル、丸尾カルシウムなど11銘柄は年初来高値を更新した。TONE、川口化学工業、誠建設工業、インスペック、アドテック プラズマ テクノロジーが買われた。
 
一方、アクロディアが一時ストップ安と急落した。三井金属エンジニアリング、自重堂、大和は年初来安値を更新した。JESCOホールディングス、堺商事、カワサキ、瑞光、日本精鉱が売られた。