日経平均は前週末に大幅に下げており、短期的な戻りを期待した買いが優勢だった。上げ幅は一時300円を超えたが、米金融政策の先行きを見極めたい投資家も多く次第に伸び悩んだ。
朝方はリスク選好の流れで日経平均は一時2万7900円台まで水準を切り上げたが、その後は急速に伸び悩んだ。前日の米国株市場でNYダウやナスダック総合株価指数など、主要株価指数が揃って反発したことで、投資家のセンチメントが改善した。
ただ、空売りの買い戻しが一巡すると上値を積極的に買う動きは鳴りを潜めた。2万8000円台近辺では戻り売り圧力も意識されている。
岸田政権の支持率が低下していることも相場にネガティブに働いているとの見方もある。日本時間22日未明に発表予定のFOMCの結果やパウエルFRB議長の記者会見を前に買いポジションを高める動きは限定的だった。
主力の自動車や半導体関連など幅広い銘柄が買われ、指数を押し上げた。日経平均は前週末の下落で75日移動平均(16日時点で2万7517円)近辺まで下げており、売り方の買い戻しも入った。
政策期待も相場の支援材料になったようだ。報道各社が実施した9月の世論調査で、岸田文雄内閣の支持率の低下が目立った。市場の一部では、政権が支持率を挽回するため「経済界に配慮した政策を打ち出し、株式相場の支えとなるのではないか」との声があった。
買い一巡後は伸び悩んだ。日経平均は節目の2万8000円が視野に入ると戻り待ちの売りに押された。日本時間22日未明に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控え、「米長期金利が高水準にあり、金融引き締めのペースを確認してからでないと買い持ちに傾けづらい」との指摘があった。
東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は前週末比8.71ポイント(0.45%)高の1947.27だった。