東証株価指数(TOPIX)は7.98ポイント高の1667.45と、ともに6営業日続伸した。
週末の米中首脳会談を前に短期筋の買い戻しが優勢だった。値頃感から自動車株などに買いが入り、陸運や医薬品といった内需・ディフェンシブ株への買いが続いたほか、中国企業の景況感の悪化が続いたにもかかわらず、中国・上海株式相場が底堅く推移したことも買い安心感につながった。
10月の鉱工業生産指数(速報値)の上昇率は市場予想を上回った。自然災害で落ち込んだ9月から生産や出荷が回復していることが確認された。
景気動向に業績が左右されにくい食品や医薬品といったディフェンシブ株への資金流入が続いたことも相場全体を支えた。
12月1日の米中首脳会談については、無難に終わると見込む市場参加者が多かった。ただ、トランプ米大統領が交渉の当事者だけに、「土壇場での決裂もあり得ないとは言えない」との指摘が聞かれるなど、警戒感も消えていなかった。このため、「利益が出たら、当日中にさっさと売ってしまう」という動きになりやすく、日経平均の上げ幅は広がらなかったようだ。
きょうの終値ベースで反映されるMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)指数の定期銘柄見直しによる売買の影響などが指摘された。日本株への影響はごく限定された。
JPX日経インデックス400は6日続伸した。終値は前日比72.27ポイント高の1万4746.58だった。
東証1部の出来高は18億1925万株、売買代金は3兆6637億円、10月30日以来およそ1カ月ぶりの高水準だった。騰落銘柄数は値上がり1311銘柄、値下がり737銘柄、変わらず69銘柄。