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【大引け概況】
12日の日経平均株価は小幅に反落し、前日比24円18銭安の2万0366円48銭で終えた。
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前日までの3日間で日経平均株価が約770円上昇した反動が出て、売りが先行。午前、午後ともに日経平均の下げ幅が100円近くまで広がる場面があったが、そのたびに押し目買いが入り、切り返した。
日本政府が緊急事態宣言を巡り、特定警戒都道府県以外の34県での解除を検討するとの期待を背景に午後にはプラスに転じる場面もあった。
 
海外で新型コロナウイルスをめぐる制限が緩和され、経済活動再開に期待が高まる一方で、一部の国で新規感染者が増加したことへの警戒感も出た。市場関係者は「売りと買いでがっぷり四つの状態」と指摘した。
 
注目を集めた12日発表のトヨタ自動車決算は「新型ウイルスの影響による厳しい内容」と受け止められた。決算発表後は売りが膨らんだが、押し目買いも入ったため下げは限定的となり、相場全体への影響も軽微だった。
 
市場からは「新型コロナ感染をめぐり楽観と警戒が入り乱れ、一進一退の動きだ。過剰流動性を背景に下値では買いが入ってくるが、指数自体は高く割高感もあり、利益確定売りも出てくる」との声が聞かれた
 
JPX日経インデックス400は反落。終値は前日比26.39ポイント安の1万3226.91だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、3.90ポイント安の1476.72で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆871億円。売買高は12億4102万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1244と、全体の6割弱を占めた。値上がりは840、変わらずは87銘柄だった。
 

業種別株価指数(全33業種)では、海運業、ゴム製品、空運業が下落した。上昇は電気・ガス業、その他製品、医薬品など。
 
個別銘柄では、三越伊勢丹や丸井G、Jフロントなど百貨店が大きく下げた。トヨタ、ホンダ、ブリヂストンがさえない。ファナック、塩野義も甘い。三菱UFJ、三井住友、ファーストリテが軟調。千葉銀や静岡銀など地銀も下落した。年間配当を減配した川重が急落した。郵船、ANAも値を下げた。みらかHDが大幅安となった。
 
半面、決算内容が評価された東海カや東洋紡、自社株買いを発表した東ソーなどが買われた。任天堂は反発。東エレク、SUMCO、スクリン、アドテストがしっかり。ソニーは小幅高。資生堂、武田、中外薬が堅調。アイフルが値を飛ばし、ソフトバンクGは強含み。大阪ガス、中国電も高い。
 
東証2部株価指数は前日比12.97ポイント高の5840.51ポイントと4日続伸した。
出来高1億1013万株。値上がり銘柄数は247、値下がり銘柄数は177となった。
 
個別ではアスモ、テクノフレックス、ダイトーケミックス、松尾電機がストップ高。ウイルテックは一時ストップ高と値を飛ばした。日本インシュレーションは年初来高値を更新。川本産業、デュアルタップ、倉庫精練、富士ソフトサービスビューロ、田岡化学工業が買われた。
 
一方、広栄化学工業がストップ安。ビケンテクノ、オーウイル、アクロディア、森尾電機、PALTEKが売られた。