前日までの3日間で日経平均株価が約770円上昇した反動が出て、売りが先行。午前、午後ともに日経平均の下げ幅が100円近くまで広がる場面があったが、そのたびに押し目買いが入り、切り返した。
日本政府が緊急事態宣言を巡り、特定警戒都道府県以外の34県での解除を検討するとの期待を背景に午後にはプラスに転じる場面もあった。
海外で新型コロナウイルスをめぐる制限が緩和され、経済活動再開に期待が高まる一方で、一部の国で新規感染者が増加したことへの警戒感も出た。市場関係者は「売りと買いでがっぷり四つの状態」と指摘した。
注目を集めた12日発表のトヨタ自動車決算は「新型ウイルスの影響による厳しい内容」と受け止められた。決算発表後は売りが膨らんだが、押し目買いも入ったため下げは限定的となり、相場全体への影響も軽微だった。
市場からは「新型コロナ感染をめぐり楽観と警戒が入り乱れ、一進一退の動きだ。過剰流動性を背景に下値では買いが入ってくるが、指数自体は高く割高感もあり、利益確定売りも出てくる」との声が聞かれた
JPX日経インデックス400は反落。終値は前日比26.39ポイント安の1万3226.91だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、3.90ポイント安の1476.72で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆871億円。売買高は12億4102万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1244と、全体の6割弱を占めた。値上がりは840、変わらずは87銘柄だった。