前日に日経平均株価が750円高と急上昇した反動で、戻り売りが優勢だった。「米国株が乱高下したため警戒感が強い」とされ、地合いは良くなかった。「大納会で仕事納めとなる国内の機関投資家は動きが鈍い」とみられ、年末特有の薄商い相場となった。日経平均は7年ぶりに前年の終値を下回った。
大引けにかけては2万円の節目を意識したとみられる断続的な買いが入り、大台を維持して終えた。
ロイター通信が27日、トランプ米大統領が米国企業に対し安全保障上重大な脅威となる外国企業の通信機器の使用を禁じる大統領令を出す検討に入ったと報じた。米中貿易摩擦の激化懸念が再び台頭し、東京市場でもハイテク株の一角が売られ、相場全体の重荷となった。サクソバンク証券の倉持宏朗チーフマーケットアナリストは「東京市場が年末年始でしばらく休場となるため、米中関係などでどのような材料が出るか分からず、積極的に買いは入りにくかった」と指摘していた。
日経平均は年間の下落幅が2750円(12%)となり、11年以来7年ぶりの年間下落となった。「アベノミクス相場」が始まった12年以降では初の下落で、下落幅もリーマン・ショックが発生した08年(6448円)以来の大きさ。12月の月間下落幅(2336円)は08年10月以来の大きさだった。
JPX日経インデックス400は3日ぶりに下落し、終値は前日比73.94ポイント安の1万3253.37だった。東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反落し、終値は7.54ポイント安の1494.09だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆293億円。売買高は11億9506万株だった。18年の東証1部売買代金は累計で641兆円と、07年(688兆円)以来の高水準だった。東証1部の値下がり銘柄数は1186、値上がりは891、変わらずは72だった。