決算発表が本格化し、好決算となった銘柄や好業績が期待できる銘柄に買いが入った。米株価指数先物が日本時間に上昇したことも追い風になった。
朝方は売りが優勢だった。前日の米株式市場で米中堅銀行のファースト・リパブリック・バンクの経営不安を背景に、銀行株や景気敏感株が下落。東京株式市場でも運用リスクを回避する売りが先行した。主力の半導体関連が下げたことも指数の重荷となった。
ただ、一部の値がさ株の上昇が下値を支えたほか、米市場の取引終了後に発表されたメタ・プラットフォームズの決算が予想を上回ったことが投資家心理を支え、その後は下げ幅を縮小した。場中に発表された好決算銘柄への買いが強まる中、時間外取引のナスダック100先物が上げ幅を広げたことも寄与し、日経平均は後場中ごろにはプラス圏に浮上した。
インバウンド(訪日外国人)需要回復などの支援材料を背景に、日本株の底堅さが意識され、午後の中ごろには上げに転じた。もっとも、その後は前日終値を挟んで一進一退の展開が続いた。あす予定される日銀の金融政策決定会合を控え、様子見ムードが強まりやすかった。
市場では「あす28日には初の日銀金融政策決定会合に臨んだ植田総裁の会見や、現地5月2日からはFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されることもあり、様子見姿勢が強い状況が続きそう」との声が聞かれた。