昨年来安値を連日で更新し、2016年11月9日(1万6251円)以来3年4カ月ぶりの安値を付けた。
米株価指数先物やアジア株の軟化が嫌気され、値がさ株に売りが目立った。一方、内需の大型株などには押し目買いもみられた。
朝方の日経平均は上昇して始まり、一時400円超高まで上げ幅を広げた。欧州中央銀行(ECB)が日本時間19日朝に90兆円規模の資産買い入れ策を導入すると発表。欧州経済の混乱が幾分和らぐとの期待感から買いが先行した。
買い一巡後は下落に転じ、後場入り直後には368円安まで下げ幅を広げる場面があった。
米連邦準備理事会(FRB)やオーストラリア準備銀行(RBA)が新たな金融緩和策を発表したものの、新型コロナウイルス問題の収束が見通せないなか、経済の先行きを不安視した売りが出た。国内の金融機関などが3月の決算期末を前に、含み損がこれ以上膨らまないよう損切りに動いたことも日本株相場を押し下げた。
新型コロナによる景気下押し懸念がくすぶり、ファンドがリスク資産を圧縮して現金化する動きを強めていることも、日本株相場の重荷になった。
前日はNYダウ工業株30種平均が1338ドル下落し、2万ドルの大台を割り込んだが、日経平均株価は1万6000円台で踏みとどまった。市場では「各国の中央銀行が資金供給を強化し、落ち着きが戻りつつある。換金売りさえ止まれば、弱い地合いは変わるだろう」との声が出ていた。
JPX日経インデックス400は3日続伸。終値は前日比117.27ポイント高の1万1491.69だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、12.38ポイント高の1283.22で終えた。
東証1部の売買代金は概算で4兆6853億円。売買高は30億1769万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1001と全体の46.2%。値上がりは1141、変わらずは24銘柄だった。