前週末の米株式相場が大幅安となった流れを受けて売りが先行した。主要企業による2019年4〜12月期の決算発表で、業績が低調と評価された銘柄が売られて相場の重荷になった。
米連邦準備制度理事会(FRB)は前週末に公表した金融政策報告書の中で、新型肺炎を「景気見通しへの新たなリスク」と指摘。米国市場で投資家心理が悪化した。この流れが週明けの東京株式市場にも及び、売り先行で始まり、前営業日終値からの下げ幅が200円を超す場面もあった。
外国為替市場で円高・ドル安が進み、輸出関連株の一角が下落した。新型肺炎の拡大による不透明感は根強く、海運や非鉄金属など景気敏感株の売りが目立った。
その後は下げ幅を縮めたものの、終日マイナス圏で推移した。
一時は40円安まで下げ幅を縮めた。短期的な下値支持水準とされる25日移動平均に接近し、個人投資家による押し目買いが入った。底堅さが意識されると、先物を買い戻す動きもみられた。
ただ、週明けで休日の谷間ということもあり、積極的な買いは手控えられた。ホンダのように好決算をはやして上昇した銘柄もあったが、市場全体では「決算が期待に達しない企業が多く、売り物がちになった」こうした中、個人の資金は、新型肺炎関連で値動きの良い銘柄に集中。抗菌製品を手掛けるダイトウボウの急伸が目立った。
JPX日経インデックス400は続落。終値は前週末比107.01ポイント安の1万5421.22だった。東証株価指数(TOPIX)は続落し、12.50ポイント安の1719.64で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆685億円。売買高は11億6146万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は全体の69%の1494、値上がりは588、変わらずは77だった。