前日の米株式市場では、NYダウが75ドル高と反発。預金保護に関するイエレン米財務長官の発言を好感する買いが流入した。
ただ、東京株式市場では為替の円高が進行していることに加え利益確定売りも流入し、日経平均株価は軟調に推移。週末で積極的な売買は手控える動きも強まった。期末の配当権利取りの動きも強まり海運株などが値を上げたが、米長期金利低下による利ザヤ縮小が警戒され銀行株が軟調となった。
24日の外国為替市場で円相場が1ドル=130円近辺まで上昇するなど円高が進行し、採算改善期待の後退から輸出関連株の一角が売りに押された。自動車株や鉄鋼株などの値動きがさえなかったほか、欧米の信用不安を背景とした金融関連株の下落も目立った。
売り一巡後は下げ渋った。前日の米株式市場でハイテク株が上昇した流れを引き継いだ、値がさの半導体関連株の一角への買いが指数を下支えした。週末を控えた売り方の買い戻しも入った。
期末を控えた配当取り狙いの買いもみられ、市場では「個人投資家だけでなく、債券の投資環境が厳しいなかで地方金融機関も高配当利回り銘柄の物色を活発化している」との見方があった。
東証株価指数(TOPIX)は小幅に続落した。上昇に転じる場面もあったが、終値は前日比2.00ポイント(0.10%)安の1955.32だった。
東証プライムの売買代金は概算で2兆5249億円。売買高は10億1922万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は881、値上がりは850、変わらずは105だった。