きょうはリスク回避ムードが強く終始軟調な地合いとなった。敬老の日を挟んで3連休明けとなったが、前週末に米国株市場で半導体関連を中心にハイテク株が売られ、その流れを引き継ぐ形で日経平均も下値を試す展開になった。
今週は日米で金融政策会合が予定され、目先ポジション調整の売りがかさんだ。前引け時点では400円あまり下落し、前週後半に急騰した分の約半分を吐き出した。しかし、後場に入るとバリュー株中心に買いに厚みが加わり下げ幅を縮小している。売買代金は4兆円を超え、前週末の水準には届かなかったものの高水準の商いをこなした。
ハイテク株が売られる一方、バリュー株への買いが顕著で値上がり銘柄数は1000を超え、値下がり銘柄数を大幅に上回った。
前週末の米国市場は、世界最大の半導体受託製造会社の台湾積体電路製造(TSMC)が最先端半導体向け製造装置の納入を遅らせるよう取引メーカーに要請したこと伝わったほか、原油市況の上昇によるインフレ高止まりが敬遠され、グロース株中心に値を消した。この流れが3連休明けの東京株式市場にも波及。また、英アームが18日に4%超の下落となったことから、ソフトバンクGが一時4%超下落したことも投資家心理を圧迫した。
東エレクやアドテストなどの下げも目立ち、値がさ株の影響が大きい日経平均の重荷となった。日経平均は直近まで堅調で年初来高値の更新も視野に入れていた。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀の金融政策決定会合と重要イベントを控えているとあって、イベント前に利益確定売りが膨らみやすいとの見方も出ていた。
半面、9月に入り続いているとみられる自動車を中心とした大型・割安株買いの流れは継続した。中間配当の権利取り狙いで三菱UFJなど銀行株が買われたほか、海運や鉄鋼株の上昇も目立った。大型株買いを支えに東証株価指数(TOPIX)は前週末比1.92ポイント(0.08%)高の2430.30と3日続伸し、1990年以来約33年ぶりの高値を連日で更新した。JPXプライム150指数は3営業日ぶりに反落し、前週末比6.85ポイント(0.65%)安の1054.32だった。