前日の米国株市場でNYダウやナスダック総合指数が揃って最高値を更新するなか、寄り付き直後に日経平均の上げ幅は200円を超えた。しかし、買いは続かず、買い一巡後は急速に値を消す展開を強いられた。岸田政権の政策の柱のひとつである18歳以下への現金給付の協議進展を横目に、買いを呼び込む場面もあったが、2万9000円台後半は戻り売り圧力の強さが改めて確認された。
取引時間中に外国為替市場ではドル売り・円買いの動きが活発化し、1ドル=112円台後半まで円高が進んだこともハイテクや自動車など輸出セクターに逆風となった。
後場寄り直後には日本株への売り圧力が強まり、下げ幅は一時250円を超えた。
前日に大規模な自社株買いを発表した値がさのソフトバンクグループ(SBG)は10%超の大幅高となった。日経平均のプラス寄与度はSBGだけで136円程度だった。
午後に自民、公明両党の幹事長の経済対策を巡る協議で「柱となる給付金について18歳以下に10万円相当を支給すると合意した」と伝わった。個人消費を拡大させるとの期待が相場を下支えした。
JPX日経インデックス400は3日続落した。東証株価指数(TOPIX)も3日続落し、16.45ポイント安の2018.77で終えた。午前は高く推移する場面もあった。
東証1部の売買代金は概算で2兆7458億円。売買高は11億9955万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1719と、全体の8割弱を占めた。値上がりは400、変わらずは64銘柄だった。