前日の米株式市場では、NYダウは339ドル安と反落した。米ADP雇用統計などが底堅く、金融引き締めが長期化することを警戒する売りが膨らんだ。米国株が下落した流れを受け、東京株式市場も値を下げてスタートしたが、売り一巡後は値を戻した。
日経平均株価の2万5900円前後の水準では値頃感からの買いが入った。為替が1ドル=134円台まで円安が進行したことも、ハイテク株など買い要因となった。自動車株の上昇も目立った。上げ幅は200円超に達する場面もあった。
ただ、2万6000円を上回る水準では戻り待ちの売りに押された。日本時間今晩に2022年12月の米雇用統計の発表を控える。東京株式市場は3連休前ということもあって、午後は高い水準ながら膠着した相場展開となった。市場では「米雇用統計の内容次第で相場が荒れる可能性が高く、リスクは取りづらい」という声があった。ファストリは小幅安で終えた。
市場からは「円安や米株先物高がフォローとなったが、米雇用統計を受けた米株動向を見極める必要があり、買い進めにくい。日経平均2万6000円割れでいったん落ち着いた感はあるが、リバウンドが期待される一方で底割れへの不安も残る」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は続伸し、前日比6.86ポイント(0.37%)高の1875.76で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆5008億円。売買高は10億7351万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1054と、全体の6割近くを占めた。値下がりは696、変わらずは88銘柄だった。