朝方は、米長期金利の上昇を背景に3日の米国株式が下落した流れを受け、売りが先行した。時間外取引の米株価指数先物安も重しとなり、先物売りを交えて下げ幅を拡大し、一時2万8764円68銭(前日比293円43銭安)まで下落した。
一巡後は下げ渋りの流れとなり、後場入り直後には2万8991円24銭(同66円87銭安)まで引き戻した。ただ、買い進む動きにはつながらず、その後は引けにかけて2万8900円台半ば近辺でもみ合った。現地4日の米5月雇用統計の発表を前に手控え気分となった。
一方、相場の下値は限られた。トヨタが連日で上場来高値を更新し、マツダや三菱自などほかの自動車株にも買いが波及した。日本国内では新型コロナウイルスのワクチン接種が順調に進み、経済活動が正常に向かうとの期待も、百貨店株や鉄道株などの買いを誘った。
日本時間の今晩には5月の米雇用統計が発表される。米ダウ・ジョーンズ通信によると、非農業部門雇用者数の市場予想は前月比67万1000人増。雇用者数だけでなく、失業率や平均時給なども注目されている。市場の反応を見極めたいとして積極的な売買を手控えるムードも強かった。
東証株価指数(TOPIX)は4日続伸し、前日比0.49ポイント高の1959.19で終えた。PBR(株価純資産倍率)の低い銘柄への買いが指数を押し上げた。JPX日経インデックス400は4日ぶりに小反落した。
東証1部の売買代金は概算で2兆3678億円。売買高は10億5682万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1052だった。値上がりは1032、変わらずは104銘柄だった。