一時は6月18日以来1カ月ぶりに2万1000円を割り込んだ。下落幅は3月25日以来およそ4カ月ぶりの大きさだった。
前日の米株安や企業業績の悪化観測を背景に海外短期筋による株価指数先物などへの売りが膨らんだ。相場の変動率が急上昇し、機関投資家によるリスク回避目的のヘッジ売りを巻き込み、下げ幅が拡大した。外国為替市場での円高・ドル安基調も投資家心理の重荷となった。
輸出企業の業績悪化につながるとの警戒感から海運や電気機器といった景気敏感株が売られたほか、原油安を受けて石油関連株も下落した。また、海外短期筋による株価指数先物などへの売りも膨らみ、現物株市場を押し下げた。
一気にポジションを圧縮するといった狼狽売りではなく、模様眺めムードが強く、指値状況が薄い中で、断続的なインデックス売りに押された格好であろう。
今後は国内でも決算シーズンとなるため、より様子見姿勢が強まりやすくなることから、不安定な相場展開が続きそうである。
市場からは「半導体市況の悪化でキヤノンが通期業績を下方修正する」と伝わったことで「投資家は個社に限った話ではないと受け止め、日本株の相対的な魅力低下を意識した」との声が聞かれた。
売買代金は2兆1000億円台と12営業日ぶりに2兆円台を上回った。
東証1部の売買代金は概算2兆1777億円、売買高は12億8872万株だった。値下がり銘柄数は2075銘柄、値上がり55、変わらず20銘柄だった。