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【大引け概況】
1日の日経平均株価は反発し、前日比210円07銭高の2万9388円87銭で終えた。
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 前日の米国株市場でNYダウは小幅に安かったものの、ナスダック総合指数は上昇した。外国為替市場では日米金利差拡大を背景にドル高・円安に傾いたこともあって、半導体などをはじめハイテクセクターに買いが集まった。
バイデン政権が打ち出す巨額のインフラ投資計画への期待に加え、朝方取引開始前に発表された3月の日銀短観で大企業の景況感改善が市場コンセンサスを上回ったことも好感された。前場中ごろには日経平均の上げ幅は一時400円を超えた。
 
ただ、後場に入るとバイデン政権下での増税に対する警戒ムードも漂い、大口の利益確定売りが出て伸び悩む展開を余儀なくされた。景気敏感株には利食われる銘柄も少なくなかった。
 
バイデン米大統領が3月31日に8年間で2兆ドル(約220兆円)を充てるインフラ投資計画を発表した。半導体生産への支援や人工知能(AI)の研究開発投資が盛り込まれたのを手がかりに、東京市場でも東エレクやアドテスト、スクリンなど半導体関連株が買われた。
 
日銀が発表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)は大企業・製造業の業況判断指数(DI)がプラス5と、市場予想(ゼロ)を上回った。3四半期連続の改善で新型コロナウイルス前の水準を回復し、投資家心理を明るくした。2021年度の設備投資計画が予想を上回ったことも好感された。
 
一方、バイデン米大統領はインフラ投資計画に必要な費用を企業増税でまかなう方針を示した。連邦法人税率の引き上げや、多国籍企業の海外収益への課税も強化するため、市場の一部では様子見の雰囲気も漂った。
 
JPX日経インデックス400は3日ぶりに反発。終値は前日比49.20ポイント(0.28%)高の1万7672.09だった。東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反発し、3.64ポイント(0.19%)高の1957.64で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆7186億円。売買高は12億4597万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1261と約6割を占めた。値下がりは861、変わらずは64だった。
 

業種別株価指数(33業種)では電気機器、情報・通信業、医薬品などが上昇。輸送用機器、鉄鋼、空運業は下落した。
 

個別では、大規模な自社株買いを発表した第一生命HDが大幅高。東エレク、ファナック、エムスリー、アドバンテスが堅調。ソフトバンクG、日産化などが上げた。
一方、リクルートHD、デンソー、第一三共、JFEや神戸鋼が大幅安。トヨタ、日産自や三菱自などが下げた。
 
 
東証2部指数は前日比21.39ポイント安の7474.98ポイントと反落した。
値上がり銘柄数は158、値下がり銘柄数は244となった。
 
個別では、ケー・エフ・シー、ニッセイ、アトムが年初来安値を更新。倉庫精練、リンコーコーポレーション、IJTT、ミズホメディー、ベルテクスコーポレーションが売られた。
 
一方、大同信号が一時ストップ高と値を飛ばした。工藤建設、富士古河E&C、日和産業、フルスピード、ビットワングループなど19銘柄は年初来高値を更新。ギグワークス、スターフライヤー、岡本工作機械製作所、黒田精工、グローバルダイニングが買われた。