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【大引け概況】

27日の日経平均株価は大幅に3日続落し、前日比841円03銭(3.11%)安の2万6170円30銭と、連日で昨年来安値を更新した。下げ幅は6日(844円)以来の大きさで、20年11月以来およそ1年2カ月ぶりの安値水準。
 
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きょうの東京株式市場は、寄り付き上昇で始まった。米金融政策の正常化前倒しについては事前に相当織り込みが進んでいたとの見方もあり、短期筋のショートカバー(売り方の買い戻し)が先行した。日経平均が前日に昨年来安値を付けていたため、自律反発狙いの買いも入った。
 
ただ、FOMC後のパウエルFRB議長の記者会見を受けFRBがタカ派色を強めることへの警戒感が売りを加速させた。
前日の欧州株市場は全面高となったものの、米国株市場では注目されたパウエルFRB議長の記者会見を境に、リスクを回避する流れに傾いた。ナスダック総合株価指数はかろうじてプラス圏を維持したが、NYダウは安く引けており、東京株式市場でも海外投資家を中心とする売りが主力銘柄を中心に広がった。
日経平均の下げ幅は一時900円超となり、2万6000円トビ台まで水準を切り下げる場面があった。大引けはやや下げ渋った。
 
賃金インフレなどへの警戒感を強調し、保有資産の大幅縮小の必要性に言及したパウエルFRB議長の会見について「相当、タカ派との印象を受けた」との声が聞かれ、CTA(商品投資顧問)のほか中長期の海外投資家も売りを出した。金利上昇で割高感が意識されるハイテク株を中心に下落が目立った。
 
一方、国内の個人投資家は値ごろ感から下値で買いを入れ、日経平均は2万6000円に接近すると下げ渋った。
 
東証株価指数(TOPIX)は大幅に3日続落し、前日比49.41ポイント(2.61%)安の1842.44で終えた。JPX日経インデックス400も大幅に3日続落した。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆8216億円。売買高は15億4526万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は2067と、全体の9割を超えた。値上がりは87銘柄、変わらずは30銘柄だった。
 
市場では「東証1部の売買代金が3兆8200億円台と前日よりも増加したが、下げた後の戻りがあまりみられず、セリングクライマックスには至っていないのではないか」と慎重な声が聞かれた。

 

 
業種別株価指数(33業種)ではサービス業、精密機器、電気機器などが下落。上昇は保険業と鉱業だった。
 
個別では、レーザーテック、東京エレクトロン、アドバンテストなどの半導体主力株が急落したほか、サイバー、ソフトバンクグループ(SBG)、ソニーグループ、エムスリーなども大幅安となった。日本電産、キーエンスが安く、リクルートホールディングス、ファーストリテイリングなども売られた。サイバーエージェント、ラクス、Sansanなどが急落、ネットプロテクションズホールディングスの下げも目立つ。
 
半面、ファナックは買い優勢、丸紅も頑強な値動き。ふくおかFGや第一生命ホールディングス、KDDIも堅調だった。クロスキャットが値を飛ばし、山陽特殊製鋼、信越ポリマー、東洋機械金属なども大幅高。山崎製パン、ラウンドワンも買いが優勢だった。
 
東証2部株価指数は前日比168.26ポイント安の7027.48ポイントと反落した。
出来高1億5192万株。値上がり銘柄数は53、値下がり銘柄数は377となった。
 
個別ではクシムが一時ストップ安と急落した。JESCOホールディングス、技研ホールディングス、中外鉱業、フルスピード、YE DIGITALなど92銘柄は昨年来安値を更新。川上塗料、リード、Abalance、FDK、ウインテストが売られた。
 
一方、川本産業、ユアサ・フナショク、三京化成、ノダ、東邦金属が買われた。