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【大引け概況】


27日の日経平均株価は4日続落し、前日比160円48銭(0.49%)安の3万2538円33銭で終えた。
 
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日経平均が4日続けて下げたのは今年初めてで、2022年12月中旬に5日続落して以来の長さ。米連邦準備理事会(FRB)による利上げ長期化観測を背景に、値がさの成長(グロース)株の一角が売られた。日経平均の下げ幅は一時400円に迫った。一方、押し目買いも入って底堅い展開となった。
 
前週後半からの利益確定の動きが継続し、日経平均は先物主導で一時400円近い下げをみせたが、売り一巡後は下げ渋った。前日の米国株市場ではNYダウが小幅ながら6日続落となったほか、ナスダック総合株価指数の下げがきつかった。FRBによる金融引き締めが長期化することへの警戒感に加え、経済指標も景気減速を示唆するものが相次いだことから、投資家心理が冷やされている。東京市場でも、米株安を受けて相変わらず上値の重い展開に。ただ、売り一巡後は大きく値を下げた銘柄を中心に押し目買いが活発化し日経平均を下支えした。業種別では海運株の上昇が際立っている。個別株も後場に上昇に転じる銘柄も多くなり、値下がり銘柄数は全体の57%にとどまっている。
 
生成AI(人工知能)関連の半導体大手エヌビディアが大幅安となったことを受け、東京市場はアドテストなど関連銘柄への売りが目立った。
 
日経平均の上昇をけん引してきた海外投資家が前週、11週ぶりに現物と先物の合算で売り越したとあって、海外勢が売りに転じるのではないかとの懸念が強い。今週は月末で四半期末とあって、年金基金などからリバランス(資産の再配分)に伴う売りが出るとみられており、需給悪化を警戒して先物主導で下げる場面があった。
半面、下値では押し目買いが入り、日経平均が下げ渋る場面も目立った。
 
東証株価指数(TOPIX)は3日続落し、6.36ポイント(0.28%)安の2253.81で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆4387億円。売買高は12億2720万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1049。値上がりは701、横ばいは84銘柄だった。
 


 
業種別株価指数(33業種)では医薬品、不動産業、精密機器の下落が目立った。上昇は海運業、石油・石炭製品、空運業など。
 

個別では、ソシオネクストの下値模索が続き、アドバンテスト、ディスコなども軟調。ソフトバンクグループも冴えない。キーエンスも売りに押された。三菱商事、丸紅など総合商社も安い。リクルートホールディングス、サイバー、住友不が安かった。も下値を探った。そーせいグループがストップ安で売り物を残し、フェイスネットワーク、力の源ホールディングスが急落、ファーマフーズの下げも目立った。
 
半面、川崎汽船が大商いで急騰したほか、日本郵船、商船三井など海運株の強さが目立った。前日ストップ高のJSRも上値追い継続。OLCが大幅高となり、終値で時価総額が10兆円台になった。任天堂がしっかり、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも堅調。NTTも頑強な値動きをみせた。フリュー、ミマキエンジニアリングが値を飛ばし、人・夢・技術グループも大幅高だった。