中国発の新型肺炎への警戒感から売りが先行し、日経平均株価は一時2万2800円台に下落。その後、中国当局の資金供給により市場心理が和らぎ、幅広い銘柄が買い戻された。
中国・上海や香港などアジア株の上昇を受けて投資家のリスク回避姿勢が和らぎ、買いが優勢だった。短期志向の海外勢などが株価指数先物に買いを入れると、現物株も歩調を合わせて上昇する展開になった。
新型肺炎の感染拡大は引き続き投資家心理の重荷となった。
きょうの日本株を支えたのはアジア株の上昇だった。特に前日に急落した上海総合指数が香港ハンセン指数の堅調な推移や中国当局による積極的な資金供給を背景に持ち直すと、日本株の一方的な下げに対する警戒感も後退した。日経平均はじりじりと値を上げ、終値では前日比で100円以上高くなった。
ただ、新型肺炎により中国国内の部品工場が操業を停止し、その余波で韓国の工場が停止したとのニュースも伝わる中、株式市場では依然として感染拡大が経済に与える影響を懸念する見方が根強かった。このため、日経平均は2万3000円を超えると上値が重い展開となった。
11月の米大統領選に向けた野党・民主党の候補者選びの初戦として、日本時間4日に中西部アイオワ州で開かれた党員集会の結果が出るのを前に、様子見ムードも広がりやすかった。
JPX日経インデックス400は反発した。終値は前日比98.65ポイント高の1万5090.01だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、11.58ポイント高の1684.24で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3504億円。売買高は12億7663万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1703と、全体の約8割を占めた。値下がりは386、変わらずは70銘柄だった。