9日以来の年初来高値更新で、1991年4月17日以来の高値。
前場の寄り後にトランプ米大統領が新型コロナウイルス流行に伴う追加の経済対策法案に署名したと伝わり、米株先物が時間外取引で強含んだことから、日経平均株価も堅調に推移した。トランプ氏が法案をたなざらしにすることへの懸念が消え、日米の株価にプラスに働いた。
経済対策法案の成立で政府機能の一部閉鎖など混乱が回避される安堵感から買いが優勢で始まった。その後、正式にトランプ氏が法案に署名したことが伝わると短期筋を中心とした買いが膨らみ、後場にかけて上げ幅を拡大してこの日の高値で終えた。
ただ、東証1部全体では下落銘柄の数が上昇の数を圧倒しており、ごく一部の大型株に買いが集中した様子がうかがわれる。中小型の値動きを示す指数は下落しており、先物主導の上昇に個人投資家はあまり追随しなかったようだ。
売買代金は後場にやや伸びており、「国内機関投資家によるリバランスの売買などが一部であったかもしれない」とされる。ただ、日本株のけん引役となる海外投資家はまだ戻っていなかったようで、活況には程遠かった。
JPX日経インデックス400は続伸。終値は前週末比104.12ポイント高の1万6188.71だった。東証株価指数(TOPIX)は続伸し、9.63ポイント高の1788.04で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆9642億円。売買高は10億0914万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は724と、全体の約3割にとどまった。値下がりは1377銘柄、変わらずは86銘柄だった。