朝方はリスクを取る動きが先行、日経平均は一時160円程度高くなる場面もあったが、その後は戻り売りに押された。後場に入ると一段と上げ幅を縮小し、下げに転じる局面もあった。一方、押し目では買い向かう動きも健在で、下値抵抗力を発揮した。結局小幅ながらプラス圏で引けている。前日の米国株市場では米10年債利回りが上昇一服となったことで、ハイテク株を中心に幅広く買い戻され、この流れを東京株式市場も引き継いだ。
日経平均、TOPIXともにプラス圏で着地したが個別株でみると値上がり銘柄数を値下がり銘柄数が160以上も上回っている。売買代金は3兆3000億円台で、これはオプションSQ算出日の今月10日以来となる高水準だった。
運用リスクをとりやすくなった投資家の買いが入った。半面、バリュー(割安)株の一角に利益確定売りが出たことが重荷となり、午後に入ると日経平均は伸び悩みが目立った。
海運株などこれまで堅調に推移していたバリュー株や高い配当利回りの銘柄に売りが出た。前日の日本郵政が発表したゆうちょ銀株の売り出しで株式需給の悪化が意識されるなか、日経平均は下げに転じる場面もあった。
東証株価指数(TOPIX)は小幅に3日続伸し、0.50ポイント(0.03%)高の1993.28で終えた。一時は節目の2000を上回ったが、その後伸び悩んだ。
東証プライムの売買代金は概算で3兆3819億円だった。売買高は13億8807万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は806と、全体の約4割にとどまった。値下がりは973銘柄、変わらずは56銘柄だった。