前週末に米中両国首脳が貿易交渉の進展に前向きな発言をしたことで、日経平均は一時100円強上昇した。
しかし、「景気回復や企業業績の改善に確信が持てる環境ではない」との見方が多く、積極的な買いは手控えられた。
日経平均は取引開始直後に高値を付けた後は伸び悩み、6営業日連続で終値が始値を下回る「陰線」となった。買い意欲より売り圧力の強さを示す形状が連日で出ている状態では、上値追いには慎重にならざるを得ない。さえない展開が続く状況に、市場関係者は「連日の陰線は相場が崩れるサインとして意識されかねない」と先行きを警戒していた。
また、「米株高で高くスタートしても、国内材料はなく買いが続かない。年末で手仕舞い売りも出やすい。外国人投資家はクリスマス休暇入りで出来高は細っており、総じて見送り状態だ」との声が聞かれた。
東証1部の売買代金は概算で1兆4998億円と9月3日以来約3カ月半ぶりの低水準だった。
JPX日経インデックス400は4日続落。終値は前週末比21.21ポイント安の1万5459.98だった。東証株価指数(TOPIX)も4日続落し、3.65ポイント安の1729.42で終えた。
東証1部の売買高加重平均価格(VWAP)は前週末に比べて243円81銭低下し、1569円26銭となった。11月18日以来、およそ1カ月ぶりの低水準。ZHDなど、相対的に低位株の商いが多かったことが影響した。
東証1部の売買高は9億5578万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は586と、全体の3割弱にとどまった。値下がりは1486、変わらずは86銘柄だった。