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【大引け概況】
23日の日経平均株価は4営業日ぶりに小幅に反発し、前週末比4円48銭高の2万3821円11銭で終えた。上値の重さが目立った。
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 前週末に米中両国首脳が貿易交渉の進展に前向きな発言をしたことで、日経平均は一時100円強上昇した。
しかし、「景気回復や企業業績の改善に確信が持てる環境ではない」との見方が多く、積極的な買いは手控えられた。
 
日経平均は取引開始直後に高値を付けた後は伸び悩み、6営業日連続で終値が始値を下回る「陰線」となった。買い意欲より売り圧力の強さを示す形状が連日で出ている状態では、上値追いには慎重にならざるを得ない。さえない展開が続く状況に、市場関係者は「連日の陰線は相場が崩れるサインとして意識されかねない」と先行きを警戒していた。
 
また、「米株高で高くスタートしても、国内材料はなく買いが続かない。年末で手仕舞い売りも出やすい。外国人投資家はクリスマス休暇入りで出来高は細っており、総じて見送り状態だ」との声が聞かれた。
 
東証1部の売買代金は概算で1兆4998億円と9月3日以来約3カ月半ぶりの低水準だった。
JPX日経インデックス400は4日続落。終値は前週末比21.21ポイント安の1万5459.98だった。東証株価指数(TOPIX)も4日続落し、3.65ポイント安の1729.42で終えた。
 
東証1部の売買高加重平均価格(VWAP)は前週末に比べて243円81銭低下し、1569円26銭となった。11月18日以来、およそ1カ月ぶりの低水準。ZHDなど、相対的に低位株の商いが多かったことが影響した。
 
東証1部の売買高は9億5578万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は586と、全体の3割弱にとどまった。値下がりは1486、変わらずは86銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は医薬品、精密機器、サービス業の上昇が目立ち、鉱業、非鉄金属、パルプ・紙などは下落した。
 
個別では、従業員による買収(エンプロイー・バイアウト=EBO)により株式を非公開化すると発表したユニゾHDが年初来高値を更新した。第一三共や小野薬、アステラスなど医薬品株の上げが目立った。ソニーがしっかり、Zホールディングス、プレサンスコーポレーション、イオン、OLC、資生堂も買われた。千趣会がストップ高、タカラトミーが値を飛ばし、東陽テクニカも上昇した。
 
一方、SUBARUやいすゞ、日産自など自動車株が安い。住友鉱や国際石開帝石の下げも目立った。日立製作所が軟調、日本電産、キーエンス、村田製作所なども売りに押された。
日本板硝子、サンデンホールディングス、三櫻工業なども大きく値を下げた。

東証2部株価指数は前週末比25.42ポイント安の7244.23ポイントと3日ぶり反落した。値上がり銘柄数は179、値下がり銘柄数は252となった。
 
23日に東証2部に新規上場したカクヤスは公募・売り出し価格(公開価格、1600円)を266円(16.6%)上回る1866円で初値を付け、終値は1835円だった。
 
個別では、魚喜、日創プロニティ、ジー・スリーホールディングス、東京會舘、ロイヤルホテルが年初来安値を更新。パシフィックネット、北日本紡績、東邦金属、ハイパー、共和コーポレーションが売られた。
 
一方、オリエンタルチエン工業、カーチスホールディングス、竹田印刷がストップ高。ダイトーケミックスは一時ストップ高と値を飛ばした。三井住建道路、田辺工業、高田工業所、ダイナックホールディングス、ロンシール工業など21銘柄は年初来高値を更新。恵和、NCS&A、JESCOホールディングス、FRACTALE、大興電子通信が買われた。