米中貿易問題や英下院総選挙に関して市場の懸念が後退する報道が相次ぎ、短期筋を中心に投資家が運用リスクをとる動きを強めた。
ただ、午後に心理的な節目となる2万4000円台に乗せた後は、短期的な相場の過熱感から利益確定売りが出て上値を抑えた。
日銀が8時50分に発表した12月の全国企業短期経済観測調査(短観)は、注目度が高い大企業・製造業の業況判断指数(DI)がゼロと前回9月調査のプラス5から悪化。市場予想も下回ったが、相場への影響は限られた。
市場からは「米中合意期待が好感され、日経平均は2万4000円台に乗せてきたが、ここからは売り買いが交錯してもおかしくない水準だ。ただ、投資家心理は好転しており、強調子が続く可能性もある」との声が聞かれた。「次の目標は2万4500円」との期待も高まる。米国は近く合意内容を正式発表する予定で、「中身次第で日本株は週明けにさらに上昇する可能性がある」と期待する見方も出ていた。
東証1部の売買代金は概算で3兆4415億円。株価指数先物・オプション12月物特別清算指数(SQ)算出に絡む売買があったが、18年12月21日(3兆5573億円)以来の水準に膨らんだ。
JPX日経インデックス400は4日ぶりに大幅反発。終値は前日比252.09ポイント高の1万5555.58だった。東証株価指数(TOPIX)も4日ぶりに大幅反発し、27.15ポイント高の1739.98で終えた。
東証1部の売買高は19億3574万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1548と、全体の約7割超を占めた。値下がりは535銘柄、変わらずは74銘柄だった。