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【大引け概況】
11日の日経平均株価は3日ぶりに小幅反発し、前日比46円54銭高の2万6213円64銭で終えた。
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朝方に日経平均は節目の2万6000円近くまで下げる場面があったが、売り一巡後は買い戻しが進んだ。午後にかけては投資家の様子見ムードが強まり、膠着感の強い展開だった。
きょうの朝方は売りが先行した。前日の米国株市場でNYダウが朝方に大きく買われた後、急速に値を消し結局マイナス圏で引けるという地合いの悪さが影響した。米インフレへの警戒感が強まるなか、日本時間今晩に発表される4月の米CPIを目前にして買いが入りにくかった。

ただ、売り急ぐ動きもなく、日経平均は先物を絡め、方向感の見えにくい不安定な値動きに終始した。一部機関投資家のポジション調整による買い戻しが観測されたほか、企業の決算発表が本格化するなか、好決算銘柄を買う動きが全体相場を支えた。また、セクター別では海運大手に投資資金が集中した。このほか日経平均寄与度の高い値がさ株が買われたものの、全体でみれば値下がり銘柄数が全体の6割以上を占め、TOPIXは安く引けている。
 
市場では「日本時間11日夜に発表となる4月の米消費者物価指数(CPI)を前に持ち高調整の買いが入った」との指摘があった。
 
11日午後に2022年3月期の連結決算を発表したトヨタは一時5%安となった。今期の営業利益は前期比20%減の2兆4000億円との見通しを示した。今期の業績見通しが市場予想を下回り、機械的な売りが膨らんだとの指摘が出ていた。
 
東証株価指数(TOPIX)は小幅に3日続落し、11.23ポイント(0.60%)安の1851.15で終えた。東証プライム市場の値下がり銘柄数は1158と、全体の6割超が下落した。値上がりは629、変わらずは50だった。業種別TOPIXでは保険業や輸送用機器の下げが目立った。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆2045億円、売買高は13億6854万株だった。

 
 
業種別株価指数(33業種)は海運業、鉄鋼、精密機器などが上昇した。下落は保険業、輸送用機器、銀行業など。
 
 
個別では、前日に22年3月期決算を発表したソニーGや任天堂も高い。東京エレクトロン、レーザーテックなど半導体製造装置関連の主力株が大きく値を上げたほか日本郵船、川崎汽船など海運株の上昇も目立った。エムスリー、ダイキン工業が高く、日本製鉄も上昇、レノバは急騰し値上がり率トップとなった。BEENOS、デクセリアルズ、フィールズがストップ高、東邦チタニウムも一時値幅制限上限に買われた。
 
半面、売買代金トップのトヨタ自動車が下落、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも売られた。住友金属鉱山、村田製、太陽誘電が下げた。第一三共や塩野義も安い。大平洋金属はストップ安となり、JMDCも一時値幅制限いっぱいに売り込まれた。大商いのアイフルが大きく下落したほか、静岡銀行など地銀株の下げも目立った。