終日軟調な値動きだった。新型コロナウイルス感染第2波への警戒感が根強い中で、日経平均は15日に大幅上昇して節目である2万3000円近辺に達しており利益確定売りも出やすかった。
きょう11時に発表された中国の6月の小売売上高は前年同月比1.8%減と市場予想(0.3%増)を大きく下回った。他国に先駆けてコロナからの景気回復に向かっていると見られる中国での消費の戻りの弱さを嫌気する声が多く、発表後に日経平均は下げ足を強めた。
前引け後に、16日判明した東京都の新型コロナの新規感染者数が280人超と、これまでで最多になると伝わった。国内での感染拡大による経済活動の停滞リスクが懸念され、日経平均は一時、下げ幅が200円を超える場面もあった。
7月下旬から本格化する決算発表を見極める必要もあり、投資意欲は冷え込みつつある。日経平均は2万3000円台回復を前に足踏みしているが、「一段の上昇には経済復活が具体的にイメージできるような新規の材料が必要」になりそうだ。
JPX日経インデックス400は反落。終値は前日比101.88ポイント安の1万4239.81だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、10.45ポイント安の1579.06で終えた。業種別TOPIXは医薬品、情報・通信業などの下げ幅が大きかった。
東証1部の売買代金は概算で2兆4595億円。売買高は14億7564万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1387銘柄だった。値上がりは721、変わらずは63銘柄だった。