朝方は、前週末の米国株式が新型コロナウイルス治療薬開発への期待感を背景に上昇した流れを受け、買い優勢で始まった。一服する場面もあったが、買い気は根強く、引けにかけて上げ幅拡大の流れとなった。時間外取引で米株価指数先物が高く、中国の上海株式相場が上昇したことも日本株相場の押し上げ材料となった。ソニーが19年ぶりの高値を更新した。
上場投資信託(ETF)の分配金捻出のための売りが一巡したとみられることも需給面での警戒を和らげた。日経平均寄与度の高いソフトバンクグループが買われ全体指数を牽引した。
市場では、「日経平均株価は前営業日終値から約300円高で始まり、その後も午後にかけ、戻り売りをこなしながらじりじりと上昇。6月10日以来、約1カ月ぶりの高値で終えた。売買代金も「週明けにしては多かった」という。
別の市場関係者は「経済活動の回復は道半ば。このまま景気敏感株の上昇が続くとは考えにくい」と指摘。日経平均が2万3000円を回復するには、新たな買い手掛かりが必要とみていた。
JPX日経インデックス400は反発し、終値は前週末比322.71ポイント高の1万4191.97だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、37.82ポイント高の1573.02で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1386億円。売買高は12億1591万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は2032と、全体の94%を占めた。値下がりは126、変わらずは13銘柄だった。