前日の米国株市場が上昇一服ムードとなったことで、これまで潜在していた利益確定の売り圧力が優勢となった。前日まで日経平均は5日続伸でこの間に株価水準を600円近く上昇させていたこともあり、その反動が出た格好だった。
アジアの株安や米株価指数先物の下げで投資家心理が悪化し大引けにかけて利益確定売りが増え、日経平均は下げ幅を200円あまりに広げる場面があった。
17日の米株式市場では、製薬のメルクや医療保険のユナイテッドヘルス・グループといったヘルスケア関連株が下落した。これを受けて東京株式市場でも、アステラスや中外薬などの医薬品株に売りが出た。
また、米半導体SOX指数による過去最高値更新が続くなか、朝高だったハイテク株の上値は重く、東エレクが大引けにかけて下げに転じるなど次第に売りが増えた。
市場では「タイミング待ちだった利益確定の売りが出た。一方、貸借取引で1日あたり1株につき1.2円の逆日歩がついたファーストリテには買戻しの動きが出て、逆行高を演じたようだ」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反落し、終値は前日比125.41ポイント安の1万4349.66だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、15.71ポイント安の1614.97で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆2288億円、売買高は11億8826万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1907と、全体の9割に迫った。値上がりは192、変わらずは42だった。