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【大引け概況】


13日の日経平均株価は6営業日ぶりに反落し、前日比330円30銭(1.25%)安の2万6119円52銭で終えた。
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12日に発表された米12月消費者物価指数(CPI)の上昇率が前月に比べ低下しインフレ懸念が後退し、米長期金利が低下するなかNYダウは216ドル高と上昇した。為替は一時1ドル=129円割れへ急激な円高が進行した。この日の東京株式市場では、円高が警戒されたほか、決算内容を嫌気されファストリが急落し同社株の8%下落だけで日経平均株価は200円強押し下げられた。業績の改善期待が後退しトヨタなど自動車株への売りが目立った。
 
ただ、台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>が日本で2番目の半導体工場の建設を検討していることが明らかになり半導体関連株が上昇したほか、日銀の金融政策修正思惑による金利上昇が好感され銀行株が値を上げた。
 
13日の国内債券市場では、長期金利が日銀の許容する変動幅の上限(0.5%程度)を大きく超える場面があった。
 
日銀が来週17〜18日に開く金融政策決定会合で追加の政策修正に動くとの思惑が強まった。金利の先高観が強まり、利ざやの改善を意識した買いが銀行株に集まった。三菱UFJなどメガバンクが連日で昨年来高値を更新。コンコルディやふくおかFGなど地銀株も軒並み大きく上昇した。
 
市場は来週の日銀金融政策決定会合の結果に注目が集まっている。政策修正への思惑が日に日に強まっているだけに、実際にさらなる政策修正が行われるのかどうかがポイントだろう。また、決定会合に合わせて、経済・物価情勢の展望(展望リポート)も公表される。展望リポートでは、物価見通しの引き上げが検討されている。政府と日銀が定めた共同声明は、「物価安定の目標を消費者物価(CPI)の前年比上昇率で2%をできるだけ早期に実現することを目指す」としていた。この共同声明が大規模金融緩和の根拠となってきただけに、CPIの2%突破が実現すれば、政策修正への思惑が一段と高まりかねないだろう。
 
 
東証株価指数(TOPIX)は6営業日ぶりに反落した。終値は前日比5.10ポイント(0.27%)安の1903.08だった。
 
 


東証プライムの売買代金は概算で3兆4556億円。売買高は14億7983万株だった。きょうは寄り付きでは株価指数オプションとミニ日経平均先物1月物の特別清算指数(SQ)算出に絡む現物株売買があった。東証プライムの値下がり銘柄数は1171と、全体の6割を超えた。値上がりは597、変わらずは70銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は輸送用機器、精密機器、食料品、ゴム製品などが下落した。上昇は銀行業、鉄鋼など。
 
個別銘柄では、板硝子と東宝の下落が目立った。キッコマンやエムスリー、三井不が売られた。ソフトバンクグループが安く、トヨタ自動車やソニーグループ、任天堂といった主力株が軟調。ダイキン工業やファナック、商船三井が安く、三井不動産や信越化学工業、リクルートホールディングスが値を下げた。
 
 半面、レーザーテックや東京エレクトロン、アドバンテストが上昇。三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループ、千葉銀行、京都銀行など銀行株が軒並み高となった。23年3月期の連結純利益を上方修正したセブン&アイ・ホールディングスが上場来高値。日本製鉄、東電HD、メルカリが買われた。